中国版インスタ「小紅書」、香港IPOか テック上場の目玉に
中国SNS大手「小紅書(RedNote)」は6月中に香港証券取引所へ秘密裏に新規株式公開(IPO)を申請する計画で、現在は顧問機関とともに関連準備を進めている。上場時期や調達額、企業価値評価(バリュエーション)などの詳細はまだ最終決定されていない。ブルームバーグなど複数メディアが関係者の話として報じた。順調に進めば、近年の香港市場で最大級のテックIPOとなる可能性がある。
2013年に設立された小紅書は、中国版インスタグラムと呼ばれ、現在は商品・サービスに関する情報発信やライフスタイル共有、検索、電子商取引(EC)を一体化させた総合プラットフォームへと発展している。現在の月間アクティブユーザー数(MAU)は4億人を超え、日間アクティブユーザー数(DAU)は約1億7000万人、プラットフォームでの1日の検索回数は8億回に達している。
報道によると、小紅書は23年に初めて黒字転換し、その後も利益拡大を続けている。2024年の純利益は10億ドル(約1600億円)を超え、2025年は約30億ドル(約4800億円)に達する見通しだ。2025年通年の売上高は約420億元(約1兆円)で、このうち広告収入が約320億元(約7700億円)と売上高の約76%を占め、業績拡大を支えている。2025年の流通取引総額(GMV)は約8500億元(約20兆円)で、バイヤーECを推進している。プラットフォームは若年ユーザーからの支持が厚く、Z世代(18~34歳)が7割以上を占めている。
2023年に約140億ドル(約2兆3000億円)だった評価額は、2025年9月に約310億ドル(約5兆円)まで上昇した。2025年末には大手ドル立てファンドが既存株主から、評価額約500億ドル(約8兆1000億円)で株式の一部を取得した。この水準は、中国ショート動画大手の快手科技(Kuaishou Technology)や嗶哩嗶哩(ビリビリ)、中国SNS大手の微博(Weibo)など同業プラットフォームの時価総額を上回っている。
小紅書は最近、米国・カナダ・メキシコ共催の2026年FIFAワールドカップ(W杯)に合わせ、初めて単一スポーツ大会向けに専用の特設タブをアプリ内に開設した。開幕からわずか3日間でW杯やサッカー関連コンテンツの総閲覧数は27億回に達しており、従来のユーザー層の枠を超えた幅広い一般ユーザー層の開拓を加速させている。
*1ドル=約161円、1元=約24円で計算しています。
(36Kr Japan編集部)