中国AI「MiniMax」、上半期増収283% API・基盤モデルが新たな収益の柱に
中国の生成AI企業「MiniMax(稀宇科技)」が、上場後初となる半期決算を発表した。2026年上半期(1~6月)の売上高は前年同期比283.1%増の1億1700万ドル(約180億円)で、すでに25年通期の売上高を上回った。損失額は11.0%縮小して3億5800万ドル(約550億円)となったものの、調整後純損失は111.2%増の2億9300万ドル(約450億円)となった。
業績が急拡大している背景には、MiniMaxの商用化戦略の転換がある。同社のビジネスの重心は消費者向けAIアプリから、基盤モデルやAPIサービスへと移りつつある。上半期に、オープンプラットフォームおよびその他の企業向けAIサービスの売上高は703.1%増の7393万ドル(約110億円)となり、売上高全体に占める割合は前年同期の30.3%から63.4%へと急拡大、初めて収益源のトップに踊り出た。AIネイティブ製品の売上高は100.9%増の4264万ドル(約66億円)で、売上高全体に占める割合は36.6%に低下した。
オープンプラットフォームの成長をけん引しているのが、新たなAIモデルだ。上半期には、最新の大規模言語モデル(LLM)「M3」を発表し、コーディングやAIエージェント、専門的なタスクへの対応能力を重点的に強化した。さらに、動画生成モデル「H3」も投入し、商用コンテンツ制作や企業向けの用途をさらに拡大している。
新たなAIモデルが相次いで投入されるなか、企業や開発者のモデル利用が急増している。MiniMaxによると、7月のトークン消費量は1月の20倍に膨らんだ。8月時点で、同社の年間経常収益(ARR)は8億ドル(約1200億円)を超え、そのうち8割以上を法人向け事業が占めている。企業顧客と開発者の数も200万を突破した。
ただ、この著しい成長も巨額の投資の上に成り立っている。上半期には同期売上高の2.55倍に相当する2億9800万ドル(約460億円)が研究開発に投じられた。AIモデルの開発を続け、利用量を伸ばしながら、いかに収益性を改善していくかが今後の課題となる。
*1ドル=約154円で計算しています
(36Kr Japan編集部)