企画から試作まで、AIデザインチームが分業 CapCut元責任者の「OJO」、約23億円調達
人工知能(AI)デザインエージェントを手がける中国スタートアップ「OJO」はこのほど、エンジェルラウンドで順為資本(Shunwei Capital)と聯想創投(レノボ・キャピタル)から約1億元(約23億円)を調達した。
OJOの創業者は、バイトダンスの動画編集アプリ「剪映」(海外版:CapCut)の元プロダクト責任者、張琪智氏だ。張氏は剪映の立ち上げから大規模な展開に至るまで深く関与し、顔補正アプリ「軽顔相機(Ulike)」やAI創作ツール「即夢Web(Dreamina)」などの製品にも携わってきた経歴を持つ。
従来の「prompt-to-output(テキスト指示入力から即座にページを生成する)」ツールとは異なり、OJOは自社を「AI Design Agent Team Workspace(AIデザインチームの作業プラットフォーム)」と位置づけている。ユーザーはプロダクトの目標を入力すると、プラットフォーム上の「デザインディレクターAIエージェント」がニーズを分析し、タスクを切り分け、市場調査、プロダクト構成、ビジュアルスタイル、インタラクションデザインを担当する専門エージェントを統括して協調作業を進める。
要件定義やプロダクト戦略、PRD(プロダクト仕様書)の作成から、ページ構成、UI デザイン、クリック可能なプロトタイプまで、一連のプロセスはすべて一つの無限キャンバス上で進められる。ユーザーはAIの意思決定プロセスを確認でき、コメントや部分修正、スタイル調整を通じて継続的に提案を変更できるため、生成過程が介入できない「ブラックボックス」化を防ぐ設計となっている。
さらに、生成後も編集を継続でき、米国のデザインプラットフォーム「Figma(フィグマ)」に書き出してブラッシュアップしたり、AIコーディングエージェント「Cursor(カーソル)」、「Claude Code(クロードコード)」、「Codex(コーデックス)」などと連携して開発を進めることも可能だ。主なユーザーは起業家、プロダクトマネージャー、デザイナー、開発者で、特に自社にデザイン体制を整えられないスタートアップや個人起業家の需要を見込んでいる。
OJOは8月20日、海外市場向けに招待制のテスト運用を開始した。同社によれば、開始から48時間で新規ユーザーは1万人を超え、Xに投稿された関連コンテンツの再生回数は24時間で50万回以上突破した。
*1元=約23円で計算しています。
(36Kr Japan編集部)