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4月17日北京時間午後8時1分、共同購入型の格安ECプラットフォーム「拼多多(Pinduoduo)」で新型iPhone SEの販売が始まった。これは総額100億元(約1500億円)の利益還元キャンペーン「百億補貼」の一環で、拼多多が購入代金の12%を補助し、2899元(約4万4000円)から購入できる。販売開始からわずか30分で1329件の共同購入が成立している。
データによると、アップルが新型iPhone SEを発表した15日夜から16日正午までに、148万人以上が拼多多の値引きキャンペーンプラットフォームにアクセスし「新型iPhone」などのワードで検索したという。アップル製品ページのアクセス数は1日だけで2000万PV以上に達しており、18日午後7時50分時点で2万9884人が「買いたい」としている。
拼多多は昨年夏に値引きキャンペーンを展開したのに続き、今年2月にも「百億補貼節」と称して大規模なキャンペーンを打ち出している。値引率はそれまでの20%前後から最高50%にまで引き上げられ、キャンペーン開始から24時間で対象商品500万点以上を売り上げた。
このキャンペーンは目覚ましい成果を上げた。3月11日に拼多多が発表した最新決算によると、2019年第4四半期(2019年10~12月)の月間アクティブユーザー数は前年同期の2億7260万人から80%近く増加して4億8150万人となった。2019年の年間取引額は1兆66億元(約15兆4000億円)と1兆元(約15兆円)の大台を突破、前年の4716億元(約7兆円)から2倍以上の伸びを記録している。設立わずか5年弱で1兆元超えを達成したのはECプラットフォームの中でも最速だ。EC大手のアリババは1兆元の大台に乗るのに約13年、「京東(JD.com)」は約20年を要している。
17日に上海で開催された新型コロナウイルス感染拡大防止に関する記者会見で、拼多多の陳秋副総裁は、プラットフォーム上のショップの多くが通常運営に戻っており、3月には大幅な成長が見られたと語った。3月15日以降、輸送中の荷物件数は1日平均5000万件以上で、前年同期から60%も増加している。また100億元キャンペーンが奏功し、3月には拼多多の宅配荷物数が中国全土の四分の一以上を占めるまでになった。
しかし、2019年第4四半期の営業経費は前年同期の68億7100万元(約1050億円)から108億9100万元(約1660億円)へと大きく膨らんでおり、なかでも販売・マーケティング費用は前年から50%以上増加の92億7300万元(約1410億円)となっている。これに関して拼多多は、オンライン・オフライン広告の増加とプロモーション強化がその主因だと説明している。
第4四半期の営業損失は前年同期比19.2%減の21億3500万元(約325億円)、一般株主に帰属する純損失は同27.7%減の17億5200万元(約267億円)だった。2018年に比べて損失額は縮小しているものの、決算発表当日に拼多多の株価は6.98%値下がりした。
(翻訳・畠中裕子)
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