年末特集〜2020年中国のスタートアップ、資金調達額ランキングTOP6

36Kr Japan | 最大級の中国テック・スタートアップ専門メディア

日本最大級の中国テック・スタートアップ専門メディア。日本経済新聞社とパートナーシップ提携。デジタル化で先行する中国の「今」から日本の未来を読み取ろう。

スタートアップVC注目記事

年末特集〜2020年中国のスタートアップ、資金調達額ランキングTOP6

7月1日より、これまで36Kr Japanのメディアで提供していた記事のうち、一部スタートアップ企業に関するニュースについては、有料コンテンツサービス「CONNECTO(コネクト)」の会員限定で提供します(初期段階では無料会員も対象とします)。まだ登録されていない方は、ぜひそちらをご利用ください。

セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け

メールマガジンに登録

続きを読む

新型コロナウィルスの世界的流行は、経済および社会に大きな影響を与えた。そんな苦難の重なる2020年もようやく終わりを迎える。

コロナ禍などにより、2020年の中国ベンチャー投資件数は減少したものの、オンライン教育、生鮮食品EC、電気自動車、医療テクノロジーなど将来有望なスタートアップは資金調達に成功している。

36Kr Japanは、2020年の中国スタートアップ企業の資金調達金額(単一ラウンド)ランキングTOP6を発表する。

企業リストと関連記事は以下の通りである。

6位:生鮮食品EC〜興盛優選(Xingsheng Youxuan)、8億ドル(約870億円)

住宅街向け生鮮食品や日用品の共同購入型ECを手掛ける「興盛優選(Xingsheng Youxuan)」が2020年7月、シリーズC+で約8億ドル(約860億円)の資金調達した。リードインベスターはコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)、コ・インベスターは既存株主のテンセントとセコイア・キャピタル・チャイナなど。調達後の時価総額は40億ドルになる。

さらに、12月11日、中国EC大手「京東(JD.com)」が興盛優選へ7億ドルの戦略投資を行うと発表した。

同社は2018年5月に湖北省に進出して以来、全国14省・直轄市の6000都市、および3万以上の農村でサービスを提供するようになっている。中国で年間最大のオンライン通販キャンペーン「ダブルイレブン(双11)」では今年、受注件数1200万超えを記録し、同業界ではトップの座を維持した。

テンセント支援の共同購入型生鮮EC「興盛優選」、新たに860億円を調達

共同購入型生鮮EC、落ちこぼれた「京東」が奇襲 内陸部の強豪「興盛優選」に700億円の戦略出資

5位:オンライン医療〜京東健康(JD Health)、8.3億ドル(約870億円)

12月8日、中国EC大手「京東集団(JD.com)」傘下のヘルスケア企業「京東健康(JD Health)」は、香港証券取引所への上場を果たした。上場前の8月に、同社はシリーズBでヒルハウス・キャピタル(Hillhouse Capital=高瓴資本)から8.3億ドル(約870億円)の資金調達を完了した。

京東健康は2019年に京東集団からスピンオフした子会社で、同じく京東傘下のフィンテック企業「京東数科(JD Digits)」、物流会社「京東物流(JD logistics)」に続く三つ目のユニコーン企業だ。同社は、京東傘下で最初に上場を果たしたユニコーンとして、株式公開直後から市場に歓迎され、上場初日、同社の株価は高騰し、オンライン医療分野で時価総額が最も高い上場企業となった。

香港上場秒読みの「京東健康」 わずか1年で評価額を4倍に成長させたビジネスモデルとは

4位:医療テック〜華大智造(MGI Tech)、10億ドル(約1050億円)

5月28日、DNAシーケンサーの開発を手掛ける「華大智造(MGI Tech)」がシリーズBで10億ドル(約1050億円)を調達したことを発表した。リード・インベスターは「IDGキャピタル」と「Citic Private Equity Funds」が務めた。今回の調達額は中国の遺伝子解析分野では過去最大となった。

華大智造は深圳華大集団(BGI Group)の子会社として2016年に設立された。ライフサイエンスと医療ヘルスケア分野に特化し、DNAシーケンサーをはじめとする検査機器や試薬、消耗材などの研究開発・生産・販売を手掛け、医療・農業・ヘルスケア業界の顧客向けにデジタル化に関する設備とソリューションを提供している。同社は遺伝子解析業界の上流でコア技術によって独占市場へ切り込み、シリーズAでは2億ドル(約216億円)を超える資金を調達している。

中国国産DNAシーケンサー台頭 先行企業が過去最大の10億ドルを調達 コロナ対策にも貢献

3位:電気自動車(EV)〜威馬汽車(WM Motor)、100億元(約1500億円)

2020年9月、中国の新興EVメーカー「威馬汽車(WM Motor)」がシリーズDで総額100億元(約1500億円)を調達した。上海市国資委傘下の投資プラットフォームと「上汽集団(SAIC Motor)」が共同でリード・インベスターを務めたほか、既存株主のバイドゥと「海納亜洲創投基金(SIG China)」も引き続き出資に参加した。

同社はすでに中国版ナスダックと呼ばれる「科創板(スター・マーケット)」への上場に向けて株式制への変更を進めているという。今回の資金調達を終えた時点で、バイドゥが依然として威馬汽車の最大の株主となっている。

上場目前の新興EV「威馬汽車」がシリーズDで1500億円調達、最大の法人株主はバイドゥ

2位:オンライン教育〜作業幇(Zuoyebang)、16億ドル(約1650億円)

中国K12(幼稚園年長から高校まで)向けのオンライン教育サービス「作業幇(Zuoyebang)」を運営する「小船出海教育科技(Xiaochuanchuhai Education Technology)」が先週、16億ドル(約1650億円)の資金調達を完了した。出資者は、アリババ・グループ、タイガー・グローバル、セコイア・キャピタル・チャイナ、ソフトバンク・ビジョン・ファンド(SVF)など。

これは、今年6月に7億5000万ドル(約780億円)を調達したのに続き、同社にとって今年2回目の資金調達である。

https://36kr.jp/111021/

宿題支援からライブ授業へと事業拡大 オンライン教育「作業幇」が800億円調達、急成長の道をひた走る

1位:オンライン教育〜猿補導(Yuanfudao)、22億ドル(約2300億円)

中国のオンライン教育スタートアップ企業「猿補導(Yuanfudao)」は、今年3回目の資金調達に成功した。

3月にはヒルハウス・キャピタル(Hillhouse Capital)からシリーズGで10億ドル(約1040億円)を、10月にはテンセントとDST Globalをリードインベスターとして22億ドル(約2300億円)を調達しており、後者は中国のインターネット業界で今年最高額の案件となった。また今週は、同社がアリババグループの創業者ジャック・マー(馬雲)氏が創設した「雲鋒基金(Yunfeng Capitall)」から3億ドル(約310億円)の出資を受けたことがわかった。

3回で合計して35億ドル(約3600億円)を調達したことになり、世界のエデュテック業界としては最高評価額のユニコーン企業に躍り出た。

オンライン教育で世界最大規模のユニコーン誕生 中国「猿補導」が新たに2300億円を調達で評価額1.6兆円に

https://36kr.jp/110925/

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

♪‥編集者メッセージ

いよいよ2020年も終わりますが、来年はコロナも収束し、平和な一年になることを願います。

36Kr Japanは、 引き続き読者の皆さんに良質な情報をお届けしていきますので、

今後とも何卒よろしくお願いいたします。

(作者・Ai)

7月1日より、これまで36Kr Japanのメディアで提供していた記事のうち、一部スタートアップ企業に関するニュースについては、有料コンテンツサービス「CONNECTO(コネクト)」の会員限定で提供します(初期段階では無料会員も対象とします)。まだ登録されていない方は、ぜひそちらをご利用ください。

セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け

メールマガジンに登録

関連記事はこちら

関連キーワード

セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け

メールマガジンに登録