上野動物園生まれのシャンシャン、パンダ写真家との絆 261日ぶりの再会

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東京の上野動物園から2月に中国に返還されたジャイアントパンダ「シャンシャン(香香)」と再会するツアーに参加したパンダ写真家の高氏貴博さんが出発前に新華社の取材に応じ、「ついに念願がかなう」と声を弾ませた。
 
ツアーの旅程によると、7日午後に出発し、8日にシャンシャンが暮らす四川省の中国ジャイアントパンダ保護研究センター雅安碧峰峡基地に向かう。上野動物園で最後に公開された2月19日から261日を経ての再会。高氏さんは「ようやくシャンシャンがいる中国に行くことができる」と喜びを爆発させた。
 
高氏さんの本業はウェブデザイナー。2011年8月から上野動物園でパンダの撮影を始め、自身が運営するブログ「毎日パンダ」に写真をアップしている。動物園の休園日を除き、パンダ舎前ではほぼ毎日、高氏さんの姿が見られる。出発日の午前中も動物園に向かい、シャンシャンの家族の写真を撮影。この日はパンダの撮影を始めて3370日目だった。
 
高氏さんにとってパンダは家族だという。休園日でもパンダと同じ空気を吸いたいと、埼玉県の自宅から動物園の入り口まで行き、ぴったりと閉まった正門の写真を撮る。パンダの写真を使った出版物の原稿料のほとんどを上野動物園のパンダ保護関連の基金に寄付している。ブログには多数のフォロワーがいるが、広告は一切載せていない。家族であるパンダを利用して稼ぐつもりはないと話す。
 
シャンシャンが母親の「真真(シンシン)」のお腹にいた頃から見守ってきた。「シャンシャンの誕生は、待ちに待った朗報だった。それ以来、シャンシャンが立派なお姉さんパンダに成長するまで、毎日成長を見つめてきた」と振り返る。
 
高氏さんが撮影したシャンシャンの写真は、写真集やカレンダーとして販売されている。今夏発売の「毎日パンダの1010日シャンシャン写真集」は、高氏さんがシャンシャンを撮影した1010日間の写真から1日1枚を選んで1冊にまとめたもので、シャンシャンの日本での貴重な成長記録となっている。
 
シャンシャンが中国に返還された今年2月21日、多くのファンと共に成田空港で飛行機が空のかなたに消えるまで見送った。高氏さんは涙を流したが、寂しさからくる涙ではなく喜びの涙だったという。シャンシャンには中国で幸せな未来が待っており、永遠の別れではなく必ずまた会えると分かっていたからだと話した。
 
高氏さんは「シャンシャンは日中友好の懸け橋で、非常に重要な絆でもある。今後も両国を結ぶ『パンダ大使』の役割を果たし続けると信じている。シャンシャンのおかげで多くの中国の友人と交流する機会を得て、中国の人たちのパンダに対する熱意も感じることができた。シャンシャンは私の中国への理解を深めてくれた」と語った。(新華社東京)

【動画】中国で高まる「パンダブーム」、日本から帰国のシャンシャンも一役

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