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中国発のファストファッションEC(電子商取引)「SHEIN(シーイン)」が米証券取引委員会(SEC)に非公開で新規株式公開(IPO)を申請しており、2024年に上場するとロイター通信が27日に報じた。関係筋によると、ゴールドマン・サックス、JPモルガン、モルガン・スタンレーが主幹事に指名されたという。
これまでもSHEINの米IPOに関する情報は何度か報じられたが、同社はいずれも否定してきた。世界最大級のユニコーン企業として、SHEINの現在の評価額は600億ドル(約8兆6000億円)となっているが、IPOすることで更に高い評価を求める可能性があると予想される。
SHEINの事業は世界中で順調に拡大している。米調査会社「data.ai」が発表した2023年1~9月の世界のショッピングアプリのダウンロード数では、SHEINが1位を維持しており、米アマゾンは3位となっている。
今年10月には、SHEINはForever21との共同ブランドを発表し、英ファッションブランド「Missguided(ミスガイデッド))」を買収するなど、世界的な影響力を一層高めている。そしてより多くの消費者のニーズに応えるために、サプライチェーンの強化にも力を入れている。現在、SHEINは自社ブランドの販売に加えて、マーケットプレイス化を推進しており、世界中のファッションブランドや小売業者が同社プラットフォームを通じて商品を販売することができる。
広東省広州市番禺区は中国最大のアパレル生産拠点であり、SHEINのサプライヤーの縫製工場が少なくとも400カ所ある。生産されたアパレル製品は、同省仏山市の大型倉庫に集中的に送られ、そこから世界中の消費者の元に発送される。急速な事業成長に伴い、SHEINは中国国内にあるサプライチェーンネットワークの構築を強化し続けており、広州、佛山、江門、肇慶などでもスマートサプライチェーン体系を広げている。
米「The Information」によると、SHEINの2023年1~9月の売上高は前年同期比で40%以上増加し240億ドル(約3兆6000億円)となり、23年通期の売上高が320億~330億ドル(約4兆8000億~5兆円)に達する見込みだという。これにより、すでにH&Mを大きく上回り、ZARA(ザラ)を抜き去る可能性が高まっている。
(36Kr Japan編集部)
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