仮想通貨マイニング機器世界2位「カナン」がナスダック上場、時価総額1600億円

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21日(中国時間、以下同)、仮想通貨マイニング機器メーカー世界2位の「カナン・クリエイティブ(Canaan Creative、嘉楠耘智信息科技)」が米ナスダックに上場した。上場初日の初値は12.6ドル(約1370円)で、公開価格の9ドル(約980円)を約40%上回った。同社の流通時価総額は9370万ドル(約102億円)、時価総額は14億8200万ドル(約1600億円)に達している。

創業者のN.G.Zhang(張楠賡)CEOは「我々は今日、この名誉な時を味わっているが、我々の最終目標は上場ではなく、ここからが新たなスタートだ。次の瞬間から、新たな戦場に身を投じ、事業の開拓を続けていく」と述べた。

国盛証券(Guosheng Securities)ブロックチェーン研究院はカナンの上場について、「既存の金融市場およびオールド・マネーが新興テクノロジー産業を認めたことの現れ。カナン1社だけでなく、ブロックチェーン産業全体に前向きな効果をもたらす」としている。また、カナン自身にとっては「上場はさらに多くの資金調達源の獲得を意味する。サプライヤーとの交渉においても、機関による一種の裏書きを得たような状況だ」と説明し、「カナンの上場はブロックチェーン産業に対する社会の関心と業界の伸びしろのさらなる拡大を意味する」としている。

昨年の売上高は倍増

米調査会社フロスト&サリバンによると、カナンは今年6月末時点で世界2位のマイニング機器メーカーだ。同社製のビットコインの採掘機器の世界シェアは21.9%に達している。

同社は先月28日、米証券取引委員会(SEC)にIPO目論見書を提出した。幹事証券会社はCITIグループ、華興資本(チャイナ・ルネッサンス・ホールディングス)、招銀国際金融(CMBインターナショナル・キャピタル)。

目論見書によると、2017年~2019年上半期までの2年半で1億3000万個以上のASIC(エーシック、特定用途向けIC)を生産し、その売上高は2017年の13億810万元(約200億円)から2018年の27億530万元(約420億円)へと106.8%の伸び幅で急増、また今年の売上高は9月末時点で9億5940万元(約150億円)となっている。

関連企業の株価はやや不振

とはいえ、IPO目論見書の提出から上場後にかけて、カナン関連会社の株価はいずれも予想ほど振るわない。むしろ一部は株価が下落している。

仮想通貨取引所世界大手「OKEx」の徐坤CSOはこれについて、「カナン上場のニュースは関連企業にとってもよい知らせだが、株価の変動は短期的には多様な要素の影響を受けており、上場の一報が影響する度合いはカナンへの出資あるいは提携関係の深さによる。長期的には、古参企業とカナンに代表されるブロックチェーン関連の新興企業とが着実に提携関係を築けるならば、新たな成長の道のりが拓け、デジタル経済というブルーオーシャンにおける確固たるシェアを望めるだろう」と説明している。
(翻訳・愛玉)

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