車の次はロボット 中国・セレス、工場で働く「ヒューマノイド」を初公開

ファーウェイとのEV共同ブランド「問界(AITO)」で知られる中国の自動車メーカー・賽力斯集団(セレス・グループ) がこのほど、重慶市の龍興スーパーファクトリーで、エンボディドAIロボット「小賽」シリーズを初めて公開した。同社が2025年にエンボディドAI分野への参入を発表して以降、研究開発の進展を明らかにするのは今回が初。

会場では、複数のロボットがそれぞれ案内、シャシー検査、完成車の外観検査、材料搬送などの作業を担い、協働ロボットアーム、無人搬送車(AGV)、物流ドローンと連携して稼働する様子が披露された。現在、同工場には1600台超のスマート設備と3000台超の産業用ロボットが導入されており、小賽は主に従来の産業用ロボットでは対応が難しい柔軟な作業を担当している。まだ初期段階ではあるものの、すでに実用に堪える能力を備えているという。

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あらかじめ設定されたプログラムに依存する従来型の産業用ロボットと比べ、エンボディドAIロボットは視覚認識と大規模言語モデル(LLM)による推論を活用することで、車種の切り替えや新たな工程に、より迅速に適応できる。新車種ごとに長時間をかけてプログラムを開発する必要がなく、生産ラインの切り替え期間を短縮できると期待されている。

注目すべきは、セレスが単一の汎用型人型ロボット(ヒューマノイド)の開発に固執していない点だ。同社は具体的な活用の場面に応じて、異なる形態のロボットを設計している。たとえば検査工程では、車輪と脚を組み合わせた人型ロボットを採用し、手部には検査ツールを直接搭載する。一方、固定作業では引き続きロボットアームを使用し、人型ロボットなどと組み合わせて作業チームを構成することで、工場全体の効率向上を図る。

スーパーファクトリーで活躍する各種ロボット

技術面では、セレスがロボット本体の研究開発を担い、中国ネット大手のバイトダンス傘下で法人向け技術サービスを手がける「火山引擎(Volcano Engine)」 が人工知能(AI)の「頭脳」を提供する。

自動車製造で培った経験がロボット分野へと広がるに従い、人型ロボットは自動車メーカーが競い合う新たな領域になりつつある。セレスのほか、小米(シャオミ)、奇瑞汽車(Chery) 、小鵬(Xpeng) などの自動車メーカーもロボット製品を発表しており、最近では比亜迪(BYD)も人型ロボットの開発を進めていることを明らかにしている。

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(36Kr Japan編集部)

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