「まずAI、次にクルマ」ーーセレス・バイトダンスらが新ブランド「AIVA」、脱ファーウェイ狙う
中国・重慶市国有資産監督管理委員会、自動車メーカーの賽力斯集団(セレス・グループ) 、テック大手のバイトダンス、車載電池の寧徳時代(CATL)などが共同で設立した「賽豆科技」は6月9日、北京市で新たな電気自動車(EV)ブランド「AIVA」を発表し、同時に初のコンセプトカー「Origin Concept」を公開した。初の量産モデル「ME7」は年内に発表する予定で、20万元(約480万円)以上の主力市場を狙う。

「Artificial Intelligence Voyage Ahead」に由来するAIVA
AIVAは「Artificial Intelligence Voyage Ahead」に由来し、「人工知能(AI)ネイティブの自動車」をコンセプトに、「まずAIがあり、その次に車がある」という発想を打ち出す。うち、バイトダンスが中核となるAI技術を提供し、セレスがブランド運営と完成車づくりを担うという。製品は中国および海外市場で販売する計画だ。
AIVAの発表は、セレスが第2の成長の柱を模索する上での重要な一歩と見られている。現在、同社の販売台数と収益は、主にファーウェイ(華為技術)と共同で展開する「問界(AITO)」に依存している。問界は、ファーウェイが主導するスマートEV連合「鴻蒙智行(HIMA)」に属する。HIMAでは、 ファーウェイが中核となるスマート技術(車載OS、自動運転・先進運転支援(ADAS)、スマートコックピット、モーターやインバーターなどの電動パワートレイン群など)の提供、および販売を主導し、完成車の生産・製造は自動車メーカー側が担う構造となっている。
2026年1~3月期、セレスの販売台数は前年同期比43.9%増の7万8500台、売上高は34%増の257億元(約6200億円)だった。一方で、非経常的な損益を除いた純利益は73.9%減の1億300万元(約24億7200万円)にとどまった。
利益面で圧力がかかる中、セレスはAIVAを通じて、問界以外にも独自のスマートカーブランドを構築する力があることを示そうとしている。AIに強みを持つバイトダンスが、ファーウェイのように自動車分野で影響力を発揮できるかどうかも、市場の関心を集めそうだ。
*1元=約24円で計算しています。
(36Kr Japan編集部)