中国ハーモニック減速機「来福諧波」が香港上場へーー国内シェア21%超、ヒューマノイド需要追い風
香港証券取引所は6月14日、ハーモニック減速機など精密伝動ソリューションを手掛ける「来福諧波(Laifual Drive)」(中国・浙江省)は、メインボードの上場審査を通過したと公表した。同社の上場が実現すれば、香港市場初のハーモニック減速機関連銘柄となる。
ハーモニック減速機は、ロボット関節の心臓部とも称され、技術的な参入障壁が極めて高い 。来福諧波は、中国国内でヒューマノイド向けハーモニック減速機の量産供給を実現した数少ないメーカーの一つとされる。
コンサルティング会社の灼識諮詢(CIC)によると、来福諧波の中国国内シェアは、2025年の出荷量ベースで21.4%となり、緑的諧波(リーダー・ハーモニアス・ドライブ・システムズ)に次いで2位だった。売上高ベースでも同じく2位につけており、ヒューマノイド市場の本格拡大を前に有利な立場を確保している。リーダードライブは2020年に、すでに上海証券取引所の新興テック企業向け市場「科創板(Star Market)」に上場しており、時価総額は6月18日時点で699億元(約1兆7000億円)を超えている。
ハーモニック減速機市場は長期にわたり、日本のハーモニック・ドライブ・システムズが独占してきた。中国のロボットメーカーは納期の長さや価格の高さに悩まされてきた。来福諧波はコストパフォーマンスに優れた製品で海外メーカーによる長年の独占を打破することを目指し、差別化戦略を掲げて中堅・中小顧客市場を開拓した。その後は関節モジュールやロボットアームへと製品ラインアップを拡大し、単なる減速機メーカーから精密伝動分野の総合ソリューション企業への転換を進めている。
来福諧波の売上高は2023年の9450万元(約23億円)から2025年には2億6090万元(約63億円)へ拡大した。2025年の売上高は前年比142%の急増となっている。ハーモニック減速機の出荷台数も同期間に11万5000台から29万2000台へ増加した。2026年1~4月の出荷台数は13万3900台となり、前年同期の6万2500台から114.2%増加している。
一方で、生産能力への先行投資や積極的な研究開発投資の影響により、3年間の累計純損失は5億元(約120億円)を超えている。
*1元=約24円で計算しています。
(36Kr Japan編集部)