TikTok Shop、年間GMV1200億ドル超へ 米国が最大市場に返り咲き
シンガポールの調査会社Momentum Worksとデータ分析会社Tabcutが今年8月に発表した報告書によると、2026年上半期(1~6月)のTikTok Shopの世界流通取引総額(GMV)は、前年同期比92%増の503億ドル(約7兆9000億円)に達した。
Momentum Worksは通期のGMVを約1235億ドル(約19兆円)と予測しており、初めて1000億ドル(約16兆円)を突破する見通しだ。25年通期のGMVは643億ドル(約10兆円)だった。
米国市場の上半期のGMVは103%増の118億ドル(約1兆8500億円)となり、インドネシアを再び上回って最大の単一市場となった。以下、インドネシア、タイ、ベトナム、マレーシア、フィリピンが続いた。

米国市場の成長は、主にライブコマースによって支えられているわけではない。報告書によると、GMVを販売経路別に分類した場合、ライブ配信が8.2%、ショート動画が40.4%、従来のECモール同様に商品を陳列する「棚型EC」が51.4%を占めた。ショート動画が商品の発見や集客を担う一方、購入はショップページなどで完結するケースが増えている。Momentum Worksは、中国や東南アジアで有効だった運営手法の多くが、米国では通用しないと指摘する。
販売規模の拡大に伴い、競争も激しくなっている。調査対象の27商品カテゴリーのうち、21カテゴリーで平均価格が下落した。上半期のGMVが100万ドル(約1億6000万円)を超えた店舗は5700店以上と、前年同期の約8倍に増えた。一定の販売規模に達する店舗が増える一方、顧客獲得競争は厳しさを増している。
ただし、TikTok Shopは一部の海外市場で物流を依然として外部事業者に依存しており、配送の迅速さではアマゾンなどの競合に及ばない。TikTok Shopは米国、英国、ドイツなどで物流サービス「Fulfilled by TikTok(FBT)」をすでに展開し、倉庫保管、ピッキング、梱包、発送などを支援している。コンテンツによる集客に加え、ECを支えるインフラの整備も進めている。
*1ドル=約157円で計算しています。
(36Kr Japan編集部)