中国GPU「ムーア・スレッド」、7~9月売上高18.7倍 初の本業黒字

中国のGPUメーカー「摩爾線程(Moore Threads、ムーア・スレッド)」がこのほど、2026年1~9月期決算を発表した。売上高は前年同期比319.15%増の32億8900万元(約790億円)、親会社株主に帰属する純利益は3769万7300元(約9億円)となり、前年同期の赤字から黒字に転換した。

7~9月期は成長がさらに加速した。売上高は1773.92%増の15億5200万元(約370億円)で、前年同期の約18.7倍となった。前四半期比でも55.4%増加し、単四半期として過去最高を更新した。親会社株主に帰属する純利益は4926万400元(約12億円)、非経常損益を除いた親会社株主に帰属する純利益は2007万2400元(約4億8000万円)となり、単四半期として初めて非経常損益控除後の黒字を達成した。摩爾線程はこれまで、目論見書で連結ベースの黒字化は早くても2027年になるとの見通しを示していた。

同社は、売上高の急増について、人工知能(AI)産業でGPU計算能力に対する需要が拡大していることが主因だと説明している。「MTT S5000」をはじめとするAI向けコンピューティング製品は、大規模言語モデル(LLM)の学習や推論用途で大規模な納入が進んでいる。

IDCの統計によると、26年上半期(1~6月)の中国データセンター向けAIアクセラレーター市場で、摩爾線程の出荷量は約5万6000個、市場シェアは2.8%だった。中国のGPUスタートアップ企業の中では首位となった。

一方、同社の持続的な収益力については、なお検証が必要だ。7~9月期の親会社株主に帰属する純利益のうち約6割は、金融資産関連の利益など非経常損益によるものだった。非経常損益を除いた純利益率は約1.3%にとどまった。1~9月累計では、非経常損益を除いた親会社株主に帰属する純損益は1億3100万元(約30億円)の赤字だった。同期間の売上総利益率は53.71%で、前年同期から8.16ポイント低下した。

同時に、同社は研究開発と生産への投資も引き続き拡大している。1~9月の研究開発投資は前年同期比55.72%増の13億4000万元(約320億円)で、すでに25年通期の水準を上回った。売上高に占める研究開発投資の比率は40.75%に達した。

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(36Kr Japan編集部)

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