アリババ、デジタル家電で京東に対抗 モバイル通信製品の「愛施徳」に出資

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4月26日夜、モバイル通信製品の販売、サービスを手がける「愛施徳(Aisidi)」が、非公開の株式発行によるアリババからの資金調達計画を発表した。株式発行後、アリババは愛施徳の株式を5%以上保有することになる。また愛施徳は、アリババと1億元(約15億円)を共同出資し、3C製品(コンピュータ、通信機器、家電)の代理販売と小売、EC運営代行、ニューリテール関連の技術革新などを事業内容とする合弁会社の設立計画も明らかにした。3C製品関連事業では、アリババはこれまで家電大手「ハイアール電器(Haier Electronics)」への出資や、家電量販大手「蘇寧易購(Suning.com)」との戦略的パートナーシップ締結および相互出資などを行ってきた。また事業レベルでは、ハイアール傘下の「日日順物流」が、アリババ系EC「天猫(Tmall)」のハイアール旗艦店向けサービスに加え、その他のメーカーにも物流サービスの提供を開始している。一方、蘇寧易購も天猫に旗艦店を開設している。

今回の動きは、3C製品のEC事業における主要ライバルである「京東商城(JD.com)」への対抗が目的とみられる。3C製品のネット販売から事業を開始した京東は、この分野において著しい優位性を持っている。決算データによると、2019年、京東の電子、家電製品による収入は全体の57%を占めている。データサービス会社「ECdataway」の発表データによると、2019年の「双11(毎年11月11日に行われる中国最大規模のネット通販イベント)」では、3C製品カテゴリーにおける天猫の売上高は前年比18.8%増だったが、それでも京東の32.1%には及ばなかった。

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