中国のHRテックが1億ドル調達。人事一括管理サービスをオーダーメイドで提供
企業のHR(ヒューマン・リソース)一括管理プラットフォームを運営する中国の「北森クラウドコンピューティング」が、Eラウンドで1億ドル(約110億円)超を調達した。出資元は元生資本(Genesis Capital)、経緯中国(Matrix Partners China)など。新たな資金で製品開発、マーケティング、事業刷新を進めていく。
2002年に創業した北森は、人材評価システムを皮切りにHR管理業務全般をワンストップで提供するプラットフォームに成長した。現在は人材採用、業績評価、従業員意識調査などを主にSaaSで提供する。また、個別の企業向けにオーダーメイドでPaaSを構築する。
IT専門調査会社IDCが中国のパブリッククラウド市場を分析した結果、企業向けSaaS市場は高成長が続く。年平均成長率は35.7%で、将来的には60億ドルに迫る市場規模になると言われる。中国でHRに特化したSaaSを提供するサービスには、労務管理の「蓋雅工廠(Gaia Works)」、給与支給の「薪資通(XINZI.COM)」、人材採用の「谷露軟件(gllue)」、「猟上網(Hunter On)」、出退勤管理の「上海労勤(COHO)」、福利厚生の「内購網(NEIGOU.COM)」、社会保険の「51社保(51shebao.com)」などがある。これらは個別の分野でソリューションを提供するが、北森はこれらを一括マネジメントする点で差別化を図る。
SaaS「iTalent」をさらに発展させ、各企業の業務ニーズや意思決定モデルに合わせてカスタマイズできるPaasが「Beisen Cloud」だ。給与支給、出張精算、健診など社内で管理してきた項目も連結して、まとめて管理できるようになる。
今後はAIやビッグデータを強化し、人員配置などに応用していく。北森の2017年の売上高は2億3000万元(約37億円)で、前年比28.07%増。創業者の紀偉国氏をはじめ従業員数は約1500人で、法人クライアント5000社以上を抱える。金融、不動産、自動車、ITなどの中規模企業が主な取引先だ。
(翻訳・愛玉)