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家庭で行う早期教育を支援するプラットフォーム「小歩在家早教」の創業者兼CEOの彭琳琳氏が、VCファンド「GGV Capital(紀源資本)」のパートナー童士豪氏、投資アナリストの張睿氏と鼎談に参加した。彭氏自身の出産・育児から得たビジネスアイデアや「小歩在家早教」のコンセプトについて語った。
「小歩在家早教」は0~6歳の子供がいる保護者をターゲットに開発されたモバイルプラットフォームで、子供の成長に応じたカリキュラムや遊び方を提供。2017年にリリースしたばかりだが、ユーザー数はすでに300万人以上に達している。
創業者の彭琳琳氏は清華大学でニュース・公共政策の修士号を取得後、米スタンフォード大学でMBAを取得。ボストン・コンサルティング・グループ中国部門でアドバイザーとして8年間、ベビー・育児用品EC「密芽宝貝(mia.com)」の事業戦略部門の副総裁として2年間のキャリアを積んだ。
ミレニアル世代の親たちに向けて起業
起業のきっかけは、彭氏自身が育児につまずいたことだったという。育児にはこれまでの知識や経験が役に立たず、またミレニアル世代にとっては親世代の子育て方法も参考にならなかったためだという。同氏は、海外のサイトなどを参考に試行錯誤するうちに、親子が一緒に身体を動かしたり、外で遊んだり、工作したりすることが絆を深めることに気づいた。そして、「自身の体験は世の親たちに共有できる」と考えて起業したという。
ベビー・育児用品ECでの経験も起業を後押しした。「若い世代は育児で追い詰められている。その心理につけ込んで、彼らの購買欲を煽る業者も多く見てきた。早期教育の世界では信用が第一。信用こそが事業を成長させる。信用があれば大きなビジョンを実現できる」と同氏は語る。鼎談の中の同氏の発言は以下。
――ミレニアル世代と年配の世代を比較すると、育児は楽になったのでしょうか。
「いいえ。これまでは育児に関する情報がなかったことが子育てのネックになっていた。いまは逆で、溢れかえる情報を選ぶのに多くの親が苦心している。現在は多くの親が、お金を払ってでもあらかじめ厳選された情報を得たいと考えている。しかも、すぐに頭に入るようにコンパクトにまとめられたものを求めている。いまの親は育児に注力する余裕があるが、子育てに失敗できないというプレッシャーはかえって強まっている。そのプレッシャーの最たるものが、『何が子どもにとってベストか』を選択することだ」
子どもに寄り添うことがすべての基本
――多くの親たちが子どもを塾や習い事に通わせていますが、「小歩在家早教」では親子が一緒に過ごす時間の大切さを説いていますね。
「そう、親子がいっしょに過ごすことは教育の基礎だ。いっしょに過ごす時間の質も、子どもの信頼感を育むために重要だ。特に未就学児は、親自身が子供をよく観察し、理解し、導くことが大切。これを第三者で代替することはできないと考えている」
――中国はほとんどが共働きなので、その概念を受け入れてもらうのは難しいのではないでしょうか。
「例えば、30分の時間を割いて絵本の読み聞かせをしよう、親子でいっしょにできることをしよう、となると、実際には30分以上かかる。絵本を選んだり親子でできる遊びを調べたりするのに時間が必要だからだ。そこで、あらかじめ信頼できる情報源を確保することが一つの解決法になる。それに、自分の主観に頼らず、科学的なメソッドに頼ることがもう一つの解決法となる」
――解決法として、「小歩在家早教」はどのような製品や情報を提供していますか。
「一つは育児理論に関するもので、もう一つは親子での遊び方に関するものだ。これらをモバイル端末で手軽に共有できるようにしている。有料コンテンツと無料コンテンツがあり、有料の部分は清華大学とスタンフォード大学の専門家が開発したカリキュラムだ。一部のカリキュラムは無料で視聴できる。6000種類に上る親子での遊び方も、『家長大学』と銘打った保護者向けレクチャーも、無料で公開している。また、早期教育で最も重要なのは反復学習なので、その実践方法も指導している」
(翻訳・愛玉)
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