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中国各地ではこのところ、ライブ・エンターテインメント市場が盛り上がりを見せている。チケットの売れ行きは好評で、さまざまな公演が頻繁に開催されており、同市場の活況を如実に反映している。中国演出行業協会のデータによると、2023年第1~3四半期(1~9月)に全国で行われた商業公演の上演回数は前年同期比約3.8倍の34万2400回に達し、興行収入は約5.5倍の315億4100万元(1元=約21円)に上った。
ライブエンタメ市場は需要と供給が共に拡大しており、コンサート目的で旅行に行くのが当たり前の光景となっている。何万人もの音楽ファンが押し寄せることで、衣食住、交通、娯楽に対する相当規模の需要が開催地にもたらされ、観光、交通、宿泊、飲食、レジャーなど一連の消費を効果的にけん引している。活況を呈するエンタメ市場は、夜間経済(ナイトタイムエコノミー)にも活力を与え、ショッピング、グルメ、ショーなどナイトライフ関連の産業チェーンを同時に発展させている。
四川省成都市在住の向鑫雅さんはお気に入りの歌手のコンサートのために、わざわざ広西チワン族自治区南寧市に足を運んだ。コンサートを楽しんだ後は、青秀山風景区や三街両巷歴史文化街区などの有名な観光スポットを散策し、広西三大米粉(ビーフン)の一つ「老友粉」や名物のお茶などご当地グルメを味わい、初めての南寧を満喫した。向さんは「今では、1回のコンサートは若者が旅に出るのに十分な原動力となるし、その時に聞いた歌と訪れた街の思い出は時が経つほど価値を増す」と語った。
広西チワン族自治区では、チワン族の衣装や銅太鼓、螺螄粉(タニシビーフン)など、民族文化から食文化までさまざまな地元「スター」の集客力を利用して、積極的に観光客を呼び込んでいる。各地の文化観光部門はこのように、公演に来た歌手や俳優と連携して地元ならではの文化や観光資源を宣伝することで、関連する話題が頻繁に人気検索ワードに上がり、高い広告効果を生み出している。
広西社会科学院社会学研究所の姚華所長は、ライブエンタメ市場はこのところ一層標準化されており、エンタメ経済の活況が消費拡大をけん引し、人々の精神的、文化的なニーズを満たすことで、消費者と主催者、地域の「ウィンウィンウィン」を実現していると述べた。(新華社南寧)
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