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画像生成AIプラットフォーム「LiblibAI」を運営する北京奇点星宇科技がこのほど、シリーズBで1億3000万ドル(約200億円)を調達した。2025年に中国のAIアプリ分野で実施された資金調達で最大規模となる。出資は、紅杉中国(HongShan、旧セコイア・チャイナ)、CMC資本(CMC Capital)および某ネット大手が共同で主導し、既存株主の順為資本(Shunwei Capital)や源碼資本(Source Code Capital)なども追加出資した。
同社は2023年5月、中国ネット大手バイトダンスの元社員、陳冕氏が設立した。LiblibAIの目標は、専門知識のないユーザーでもAIを使ってビジュアルコンテンツを手軽に製作できるようにすることで、すでに数万種類のAIモデルが集約されている。ユーザーはクラウド経由でテキストや画像からの画像生成、ControlNet(画像の細かい制御)、部分的な再描画などの操作を直接実行し、高品質な画像を生成できる。
2025年10月に公開したバージョン2.0では、動画生成機能を強化し、複数モデルの協調処理やプロ向けの特殊効果テンプレートを実装。LiblibAIは「AIツール集約プラットフォーム」から「AI創作スタジオ」へと進化した。
クリエイター向けコミュニティも構築されている。ユーザーは他者の作品や生成パラメータを閲覧し、二次創作ができるほか、自身の「LoRA(Low-Rank Adaptation)」モデルを有料で公開することも可能だ。
現在の登録ユーザーは約2500万人、1日あたりのアクティブユーザー数(DAU)は約400万人に上る。主なユーザーは、デザイナーやイラストレーター、コンテンツクリエイターのほか、電子商取引(EC)事業者やブランド運営者など。すでに中国最大規模の生成AIクリエイターコミュニティとなっている。しかし、ユーザー数は拡大しているものの、依然として赤字経営が続いている。
今回の資金調達を受け、LiblibAIの海外展開を加速し、世界のクリエイターに向けたマルチモーダルAIコンテンツのエコシステムを構築していく方針だという。
*1ドル=約156円で計算しています。
(36Kr Japan編集部・茶谷弥生)
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