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自動車向けのインテリジェント・コネクテッド製品を開発する中国企業「北斗智聯(BICV)」がこのほど、シリーズBで数億元(数十億円)を調達した。広州汽車(GAC)傘下の広汽資本(GAC Capital)が出資を主導し、晨道資本(CD Capital)や寧徳万和投資(Ningde Wanhe Investment)、一汽(FAW)産業基金などが加わった。調達資金は、中国独自の衛星測位システム「北斗」を軸とした通信技術の研究開発に加え、人工知能(AI)や低空経済(ドローン・空飛ぶクルマ)分野の開拓、海外展開の加速に充てられる。
2019年設立の北斗智聯は、北斗衛星システムを活用した自動車のインテリジェント化を推進。スマートコックピットや運転支援システム(ADAS)、測位・通信機器、車載ディスプレーなどの電子制御ユニット(ECU)を幅広く手がける。
これまでに、長安汽車(Changan)や吉利汽車(Geely)、広州汽車(GAC)、奇瑞汽車(Chery)、長城汽車(GWM)、第一汽車(FAW)など国内外の自動車メーカー20社余りと提携してきた。主力製品は200車種以上に搭載され、出荷台数は累計1500万台を超える。現在は重慶市、江蘇省宿遷市、タイの3拠点で、年産500万台の生産体制を構築している。
戦略発展センターの劉蕊磊・総経理によると、同社は北斗を活用した測位・通信分野をフルラインアップで提供できる国内唯一のティア1サプライヤーであり、独自技術を組み合わせることで、測位精度が安定しないという業界の長年の課題を解決した。
従来の測位方法は、受信した信号を基に誤差を補正する「受け身」のアルゴリズムを採用しているため、信号が微弱な環境では精度が大きく低下してしまう。北斗智聯は深層学習を取り入れることで、不足している信号をAIモデルが能動的に補完する仕組みを作り、トンネルや山間部、地下駐車場などでも「センチメートル単位」の高精度測位を実現した。
また、地上と宇宙をシームレスにつなぐ製品構想も打ち出している。北斗衛星や低軌道衛星コンステレーション、衛星モバイル通信と、地上の5GネットワークやRTK(基準局を用いた相対測位)を高度に融合。無人地帯や災害時でも接続を維持できる通信インフラは、自動運転の安全性向上のみならず、将来の低空モビリティーや遠隔ロボットを支える基盤技術となる。
さらに、ハード・ソフト・利用シーンを統合した「三位一体」のAI戦略を打ち出し、新たな成長の柱を構築中だ。
ハードウエア(演算基盤)の「AI BOX」シリーズは、複数の主要チッププラットフォームに対応し、車両のスマートレベルに応じた柔軟な演算性能を提供する。ソフトウエアについては、マルチモーダル対話型AIを用いたヒューマン・マシン・インターフェース(HMI)、シーン特化型AIエージェント、オペレーティングシステム(OS)からなるアーキテクチャを構築する。シーン定義では、乗車から移動中、目的地でのサービスまで、ユーザーの潜在的なニーズを先読みした機能を提供する。
中長期的な目標として「世界のサプライヤーTOP10入り」を掲げる同社は、グローバル展開を急ピッチで進めている。すでに戦略の要となる日本や欧州、東南アジアでは事業・製造拠点を立ち上げ、海外向け製品の出荷台数は100万台を突破したという。
*1元=約23円で計算しています。
(翻訳・畠中裕子)
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