ドイツで中国EVが存在感。BYD・LeapMotorは3倍の伸び、燃料高で「理性的な選択」に
ドイツ連邦自動車庁(KBA)が発表したデータによると、同国の今年3月の新規登録台数は、純電気自動車(BEV)が前年同月比66.2%の7万700台、プラグインハイブリッド車(PHEV)が13.0%増2万9900台だった。うち中国ブランドの比亜迪(BYD)と零跑汽車(Leap Motor、リープモーター)は3倍以上、小鵬汽車(Xpeng)は2倍以上の伸びとなった。
燃料高が背中を押す「理性的な選択」
ドイツ・コンサルティング大手ローランド・ベルガーの鄭贇シニアパートナーは、原油価格の高騰による燃料油価格の上昇を受け、一部の消費者の関心は電気自動車(EV)に移っていると指摘した。
この需要の移行に伴い、中国EVブランドに対する注目がさらに高まっている。記者がベルリン市内の複数の自動車ディーラーを取材したところ、コンパクトなシティーカーから中・高級なスポーツ用多目的車(SUV)まで、中国ブランドの複数の車種が消費者を呼び寄せ、体験へと誘導していた。多くの消費者は異なる車種を繰り返し比較しながら、中央制御システムや音声操作、ナビゲーションなどの機能を体験した。中には、家庭の太陽光発電と連動した充電ソリューションの設置費用や電気料金を詳しく聞く人もいた。
ベルリンの自動車ディーラー「クラム」の販売担当は「燃料油価格が変動する中、EVは理性的な選択肢となっている」と語る。多くの消費者が比較検討の末、中国ブランドは同じ価格帯でもより高い装備を備え、特にスマートコックピットや運転支援システムの優位性が際立っていると評価しているとした。
鄭氏は、欧州における自動車の電動化の動きは、中国自動車メーカーに長期的な戦略的好機になっていると指摘。欧州自動車市場の変化は、コスト、技術、政策など複数の要因が重なった結果であり、中国自動車メーカーは産業チェーン、技術、コスト管理で築いてきた総合的な強みを発揮しつつあるとした。
中国ブランドのショールームは、閉店間際も多くの消費者でにぎわっていた。あるドイツ人の中年夫婦はスタッフに、充電時間や補助金制度を尋ね、会話は「EVを買うかどうか」から「どのモデルがより実用的でお得か」に移っていた。これは、現在の欧州市場の縮図と言える。燃料油価格の高値圏での推移は、消費者の選択に変化を与え、中国EVはより多くの消費者の優先的な選択肢になりつつある。【新華社ベルリン】