181台の新型車、なぜか同じに見える——北京モーターショー2026が映す中国EV競争の限界
広さ38万平方メートルに及ぶ会場、181台の初公開新型車、71台のコンセプトカー、212回の記者発表会。「北京モーターショー2026」は、各種の記録を塗り替えた世界最大規模のモーターショーとなった。しかしこれほど多くの似通った車を目の前にすると、疑問がわいてくる。
そもそも、これほどの種類とスピードは必要なのだろうか。
【北京モーターショー2026】最大規模で見えた変節点——「脱・EV一辺倒」と部品勢の台頭
「どこかで見た車」——差別化なき新車ラッシュの実態
自動車は一般的に、開発に要する期間が2年以上、設計上の耐用年数は10数年とされる。例えば独BMWの次世代EVプロジェクト「ノイエ・クラッセ」は、コンセプト発表から量産化までに、中国の自動車メーカーには想像もつかないほど長い期間を費やしている。ところが、中国では製品アップデートのサイクルが1-2年に短縮され、一部の新車はわずか半年しかブームが続かない。最近ではマイナーチェンジからわずか1カ月でフルモデルチェンジに踏み切るという極端な例まで出ている。
「新車開発80カ月→24カ月」 世界の自動車大手、中国流へ大転換
今回のモーターショーで発表された新型車の数は、過去1年間に発表された数にほぼ匹敵するほどだ。次々に登場する新ブランドや新モデルは、メーカーの戦略的位置づけが曖昧であることを表している。異なる名称の新型車が共通のシャシーや三電システム(モーター・バッテリー・電子制御システム)を使用し、同じ価格帯で同じ消費者層を奪い合えば、ブランドとして独立して存在する意義が根本から問われてしまう。
典型的な例が、華為技術(ファーウェイ)の自動車ビジネスエコシステム「鴻蒙智行(HIMA)」だ。鴻蒙智行は数年のうちに「問界(AITO)」「智界(Luxeed)」など5つの「界」ブランドへ拡大し、最近では自動運転支援システム「乾崑(Qiankun)」からも多くのブランドが派生している。モーターショーの前に行われた技術発表会では、25ブランドから新型車37車種が同時に発表され、そのすべてに乾崑システムとファーウェイの独自OS・鴻蒙(Harmony)のスマートコックピットが搭載されていた。
テック大手ファーウェイのエコシステムに加われば一見すると安泰のようだが、賑わいを見せる展示ブースとは裏腹に、実際に売れ行きがいいのは問界だけで、その他のブランドは月間販売台数が数千台レベルにとどまる。
外観のデザインも効率のために妥協している。ネット上では、「今年の北京モーターショーには『ディフェンダー』や『レンジローバー』風のモデルが勢揃いしているが、本家だけが来ていない」と皮肉られた。高級路線を掲げる新型車の多くは、既存モデルのシルエットを踏襲するか、海外の人気スポーツカーの流線型デザインをまねており、どの車も大型ディスプレイと快適なシートという定番構成となっている。こうした画一的なデザインは市場に受け入れられやすい一方、どれもこれも同じような印象を与えてしまう。

バッテリーは大きくなるのに、利益は細くなる一方…
全文を読む:https://connec2.jp/report/21819/
(36Kr Japan編集部)