海藻から新薬・新食品へ、中国で海洋バイオ産業が急成長
中国山東省青島市のバイオ医薬品企業、青島達康海洋生物科技の工場ではこのところ、新設された海藻由来オリゴ糖生産ラインが安定的に稼働している。海藻から抽出されたオリゴ糖は今年2月に国家新食品原料として承認され、現在すでに注文が殺到している。
同社は青島聚大洋藻業集団の子会社で、褐藻由来のオリゴ糖の国家基準を取得するため、同集団は中国海洋大学青島海洋生物医薬研究院と長年にわたり準備を重ねてきた。研究院側が分子設計と機能検証を担い、集団側が商品化を推進。両者はこれまでに合計12件の発明特許を取得している。
同集団の呉仕鵬董事長によると、すでに年間50トンの褐藻由来オリゴ糖を安定的に生産できる体制を構築しているという。
産学研(産業・大学・研究機関)連携が眠っていた海洋資源を産業の新たな成長エンジンへと生まれ変わらせている。中国アルギン酸生産大手、青島明月海藻集団の実験室では、研究員たちが海外からの多様な顧客ニーズに応えるため、アルギン酸塩の精製技術の高度化に取り組んでいる。現在、同社のアルギン酸塩の年間生産量は1万6000トンを超え、世界シェアの3割以上を占めている。
同集団の海洋食品加工・安全管理全国重点実験室の申培麗副主任は、「わが社の製品はカスタマイズ性が高く、顧客の要望に合わせて、専用の製法を開発することができる」と述べた。現在、同社の製品は米国、ドイツ、日本などの国や地域に輸出されているという。
小さな海藻からは新薬を抽出することもできる。中国海洋大学海薬院が主導する「青い薬材庫」構築計画は、ここ3年続けて大きな成果を上げた。中でも海洋藻類から抽出された新薬「BG136」は、抗腫瘍免疫効果を持つ海洋性多糖体として世界で初めて臨床試験段階に進んだ。
1株の海藻はイノベーションを経て海洋新薬の開発に至る道を歩んでいる。海洋医薬品・バイオ製品業や海洋プロジェクト設備製造業、海洋電力業、海水の淡水化・総合利用などに代表される「海洋新興産業」は、強力な科学技術イノベーションに支えられ、海洋経済を高付加価値領域へと進化させている。【新華社済南】