中国の外骨格ロボット、25年出荷は約2.6万台 7割が「歩行アシスト」向け

米調査会社のIDCはこのほど、報告書『中国外骨格ロボット(パワーアシストロボット)市場シェア2025』を初めて発表した。2025年の中国における医療リハビリ、消費・歩行アシスト、産業向けを合わせた市場規模は16億元(約375億円)を超え、出荷台数は約2万6000万台に達した。

IDCのレポートを基に作成

外骨格ロボットは、人体の動きを補助・拡張する電動のウェアラブル機器で「着るロボット」とも呼ばれる。これまでは医療・リハビリ用途が中心だったが、高齢者向けや工場での作業負担軽減ニーズを取り込み身近な存在になっている。

3領域の中で市場が最も大きいのが「医療・リハビリ」分野だ。2025年の同市場規模は約14億2000億元(約333億円)、出荷台数は約3200台だった。主な導入先は病院のリハビリ科や専門病院で、Fourier Intelligence(傅利葉智能)、RoboCT(程天科技)、MileBot(邁步機器人)などが市場を牽引している。IDCは今後の競争軸がロボットの販売から、臨床データの蓄積やサービス体制を組み込んだリハビリソリューション能力へ移行すると分析している。

市場規模は約1億1000億元(約25億8000万円)と全体の1割にも満たないが、出荷量で全体の7割以上を占めるのが、「消費・歩行アシスト」分野だ。

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高齢者の日常歩行サポート、アウトドアスポーツ、文化観光体験での活用が急拡大。2025年は観光地や介護施設、専門事業者による「レンタルモデル」が急成長した。この分野では程天科技、Kenqing Technology(肯綮科技)、Hypershell(極殻)などが高いシェアを持つ。今後は体験型の消費から日常使いへの定着(着脱の簡便さ、快適性、バッテリー持ちの向上)が鍵となる。

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物流倉庫、自動車製造、電力エネルギー、建設、緊急救援などの現場を対象とする「産業向け分野」の市場規模は8000万元(約18億8000万円)弱、出荷台数は約3800台だった。企業の安全生産ニーズや作業効率化に伴い、本格的な導入フェーズへ移行しつつある。

注目すべきはヒト型ロボット(ヒューマノイド)との関係性だ。産業向けパワーアシスト機器は人とロボットの協働拡張に特化しており、既存の生産プロセスを大きく変更することなく人員の作業能力を引き上げられる点で独自の価値を持つ。主なメーカーには、ULS Robotics(傲鲨智能)、程天科技、Milebot(邁宝智能)などが名を連ねる。

IDC中国のリサーチマネージャー李君蘭氏は、「2025年は中国の外骨格ロボットが単一の医療機器から多様なシーンに対応するウェアラブル装備へと飛躍する転換点となった。今後3年間で人と機器とデータを結ぶ新たなインタラクティブ端末へと進化するだろう」とコメントした。

*1元=約23円で計算しています。

(文・36Kr Japan編集部)

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