中国車、英国市場で拡大 「ブランドより価値」、EV普及を追い風に
中国の自動車メーカーはバッテリーや電気駆動、スマート化技術のイノベーションと実積を武器に、英国市場を積極的に開拓している。同時に、現地企業や研究機関との協力を深め、先進技術をより手頃な価格で消費者に届け、英国の交通分野のグリーントランスフォーメーション(GX)を後押ししている。
英国自動車製造販売協会(SMMT)によると、同国の7月の新車登録台数は前年同月比11.7%増の約15万6000台。そのうち、純粋な電気自動車(BEV)は44.5%増え、7月として過去最高を記録し、市場シェアも27.5%に拡大した。BEV登録台数トップ3には中国メーカーのモデルも名を連ねた。
英国最大の自動車オンラインマーケットプレース「オートトレーダー」を運営するオートトレーダーグループのイアン・プラマーCCO(チーフカスタマーオフィサー)は、中国メーカーが英国という成熟市場に進出するスピードは過去に例がない速さであり、英国消費者の中国ブランドへの好奇心が実際の購買行動へと変わりつつあるとの見方を示した。
現在の消費者はブランドよりも価値や技術革新、安全性を重視するようになっていると指摘。中国ブランドは高度運転支援システムや車載人工知能(AI)、シートベンチレーションなど、これまでは高級車にしか搭載されていなかった機能を大衆化しているとの認識を示した。その上で、「消費者はこうした機能を好んでおり、それこそが中国ブランドの成功の大きな要因だ」と語った。
中国自動車メーカー、奇瑞汽車の英国法人の張翔副総経理は「技術イノベーションと効率的かつ柔軟な市場戦略を武器に、中国自動車メーカーは英国、さらには欧州市場に新エネルギー車(NEV)を次々に投入。現地消費者の支持も徐々に獲得し、販売台数を伸ばし続けている」と説明した。
電気自動車(EV)大手の比亜迪(BYD)は英国のエネルギーテック、オクトパスエナジーと提携し、車両と電力系統の連携ソリューションを打ち出した。車両と双方向の充電設備、スマート料金制度を統合することで、電力需要ピーク時に自動車に蓄えられた電力を電力系統に送ることを可能にし、利用者の費用削減を助けるとともに、電力系統の従来型エネルギーへの依存度を引き下げる。
英マンチェスター大学の持続可能な消費研究所のジェームズ・ジャクソン氏(博士)は、英国は中国のグリーン製造の経験を活用するだけでなく、金融サービスなど自身の強みを発揮することもできるとし、協力の深化は脱炭素を推進するだけでなく、英国のより強靭なグリーン経済の発展にも役立つと強調した。 【新華社ロンドン】