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オーダーメイドケーキのブランド「熊猫不走」がシリーズBで1億元(約17億円)を調達した。XVCが単独で出資し、調達した資金は人材募集、市場開拓、システムのアップグレードなどに充てられる。
熊猫不走はこれまでに2回の資金調達を行っており、2018年11月にプレシリーズAで数千万元(数億円)、2020年3月にはシリーズAでIDGキャピタルから数千万元(数億円)をそれぞれ調達している。
同社は2017年に設立され、2018年初めからオンラインで受注したケーキを顧客へ直送する形式で、誕生日ケーキを販売・配達している。すでに北京、広州、深圳、杭州など24都市に進出済みだ。プライベートトラフィック(SNSの公式アカウントやコミュニティ、公式アプリなど)経由のユーザーを2000万人以上抱えており、月間売上高は7000万元(約12億円)を超えている。同社の提供するデータによるとプライベートトラフィックからの売り上げが全体の60%を超えており、リピート購入率は50%を超えている。
これまでの3年間を振り返り創業者の楊振華氏は、熊猫不走が従来のケーキ業界から変革を成し遂げた点を3つあげた。
1)ケーキとサービス
誕生日ケーキは他の焼き菓子と区別され、よりお祝いや儀式としての要素が重要視される。熊猫不走のケーキには、スタンダードなもの、デザインに凝ったもの、子供向けのもの、長寿祝い用のものなどがあり、ユーザーの多様な需要を満たしている。さらに配達員がパンダに扮装をして、ダンス、マジック、ピエロショーなどサプライズ演出のサービスを提供している。
2)オフラインでの顧客獲得
オンラインで顧客を獲得するコストが高くなってきているため、熊猫不走はオフライン営業での顧客獲得に力を入れている。熊猫不走は店舗を設けず、各都市にセントラルキッチンを設置し、自社で物流チームを構築している。ユーザーが事前に予約したケーキをエリアごとに設置した倉庫から、新鮮な状態で迅速かつ確実に配達する。
3)組織
熊猫不走には現在20都市以上に2000人以上のフルタイム従業員を抱えている。そのうち700人あまりが配送員、600人あまりがケーキ製作担当者となっている。サービスへの評価によって「小熊猫」と呼ばれる配送担当者に三~五つ星の等級付けを行い、一定のボーナスを支給している。
楊氏によると、商品の種類拡充は熊猫不走が直面する課題であり、ブランドの拡大には欠かせない点だと述べる。市場調査企業「フロスト&サリバン」の研究レポートによると、焼き菓子の市場規模は2000億元(約3兆4000億円)以上で、年平均成長率15%以上で拡大している。ケーキというカテゴリーで考えたとき、熊猫不走の予測データでは、単月で5億元(約86億円)の流通取引総額(GMV)を達成できると見込んでいる。
(翻訳・普洱)
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