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中国の新鋭小型家電ブランド「BASA」がこのほど、エンジェルラウンドで500万元(約1億円)を調達した。
BASAブランドを展開する「零物生活科技」は深圳市に本社を置き、高性能ハンディクリーナーやコードレス布団クリーナーを主力製品としている。1年足らずの間に2000万元(約4億円)以上を売り上げた。今年は売上高倍増を見込み、2024年には1億元(約20億円)突破を目指す。
BASAはコストが高く、競争の激しいロボット掃除機の分野ではなく、車内の掃除や寝具の衛生管理など日常生活のより細かなシーンに照準を合わせた。
持ち運びやすさを求める市場ニーズに着目し、複数の商品を相次いでリリースしてきた。既存の商品よりもコンパクトながら吸引力が強く、連続使用時間が長いハンディクリーナーやコードレス布団クリーナーだ。コードレス布団クリーナーは、TikTok本国版・抖音(Douyin)のECプラットフォームで布団クリーナー人気ランキングの1位を何度も獲得したほか、アリババ傘下のECモール天猫(Tmall)でもカートに追加された布団クリーナーランキングで上位3位に入った。このほか、ペットの毛を掃除するペットブラシなど関連商品もあり、今後はさらに独自色を打ち出した家電を発売してさまざまなニーズに応えていくという。
BASAはこれまでの常識にとらわれない、使用シーンに応じた商品設計を特徴としている。例えばハンディクリーナーは片手で持てるタンブラーほどの大きさだ。商品ユーザーは車内の清掃用にせいぜい数分、最大でも30分使用できれば十分だと考えており、長時間の掃除は想定していない。こうした実際の使用シーンを考慮して設計した結果、コンパクトな商品に仕上がった。
クリーナーのダストカップが小さくなったため、フィルターを小型化しつつ十分な吸気量も確保しなければならない。BASAでは新たに三層構造のフィルターを開発し、フィルターの目詰まりを軽減した。またコンパクトな本体でもモーターの放熱をスムーズに行えるよう、効果的な通気構造を設計したほか、放熱性の高いアルミ合金や断熱コーティングを採用している。
このためにはサプライチェーンに対する思考の転換が必要だ。市場の掃除機向けサプライヤーは標準的な商品しか手がけていない。電化製品業界では、BASAが必要とする小型で高性能の部品や付属品を供給できるサプライヤーは不足している。このため同社は商品を完成させるためにパソコンや通信機器関連のサプライヤーと手を組むことにした。長期にわたるやり取りを重ね、サプライヤーが小型クリーナー製品に対応した生産基準を制定するよう手引きしてきた。
2021年以降は車載に照準を合わせて商品開発を行っている。現時点でフォルクスワーゲンのほか、中国EVブランドの理想汽車(LiAuto)、小鵬汽車(Xpeng)、問界(AITO)など10以上のブランドと提携し、多くの自動車メーカーから高い評価を得ている。
(翻訳・畠中裕子)
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