シャオミ傘下EC「小米有品」、米クラウドファンディングと提携 海外販路開拓

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シャオミ傘下のECサイト「小米有品(YOUPIN)」は昨年末、米クラウドファンディング・プラットフォームの「Indiegogo(インディーゴーゴー)」と戦略的提携を結んだ。商品の融通や市場の共同構築などで協力するとしている。

実は両社はこれよりも前から商品の融通を試験的に行っていた。昨年10月10日には、ノイズキャンセリング機能を搭載した完全ワイヤレスイヤホン「PaMu Slide(パムスライド)」を小米有品から599元(約9500円)で発売した。同製品はIndiegogoでクラウドファンディングを行い、これまでに595万ドル(約6億5000万円)の資金調達に成功していた。同月30日には、小米有品もIndiegogoを通じて家庭用フィットネス器具「Walking Pad(ウォーキングパッド)」のクラウドファンディングを行い、12月20日時点で126万ドル(約1億4000万円)を調達していた。

小米有品はシャオミ傘下のECサイトで、良質な生活用品を取り扱う。前身は「米家(Mi Home)」アプリ内の「米家有品」で、ハードウェア周辺機器を販売していた。その後、2017年4月に独立したアプリをローンチ。現在は家電や日用品、インテリア、キッチン用品、飲料・食品など17カテゴリー、6000品目を取り扱っている。

今回の提携により、小米有品は海外市場での販路を開拓できるようになる一方、海外の良質な商品を調達できるようにもなる。小米有品の趙欣然副総経理はIndiegogoとの提携により商品の「目新しさとスタイリッシュさ」を保つことができると語る。海外で人気のアイテムを国内の消費者に供給できるだけでなく、国内の人気アイテムを海外に輸出することもできると評価した。

今回の提携はIndiegogoにとって良質な商品を調達でき、小米有品にとっても海外販売する上で必要なサポートが得られ、双方にメリットがある。

小米有品グローバル事業部の輸出担当者、連琳氏は、同社は海外のクラウドファンディングにおいてインキュベーター的な役割を果たすことになるとの見方を示す。実際に、中国の商品を海外市場で販売する際、改良を加える必要があるのは確かだ。

例えば、シャオミ開発のスマート電動歯ブラシ「Oclean X」。これをIndiegogoで発売する前に、小米有品はアンケート形式で市場調査を行い、8000件の有効回答を得た。その結果、海外ユーザーの66%が「磨き残し箇所を知りたい」と回答したことがわかった。そこでこれを商品に反映し、磨き残し箇所を検出する機能を追加した。柄の部分にタッチパネルが付いており、歯磨きを終えると磨き残し箇所を表示してくれるというものだ。また、海外販売用では色味と振動数も変えた。国内販売用はベージュだが海外販売用はダークブルーにし、振動数も1分間4万回から4万2000回に引き上げた。Indiegogoでは「Made in China」というカテゴリーを設ける計画もあるという。
(翻訳・北村光)

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