売上9割以上が欧州市場、中国発e-Bike「TENWAYS」が香港上場申請——最大80%関税が試練に
電動アシスト自転車(e-Bike)ブランド「TENWAYS」を展開する「十方運動科技」が、香港証券取引所に上場申請書を提出した。上場が実現すれば、香港市場で初のe-Bike専業の上場企業となる見通しだ。
TENWAYSは2021年に深圳市で設立され、グローバル本社をオランダに置く。主力市場は欧州で、短距離移動の電動化需要を追い風に急成長を遂げ、資本市場からも高い注目を集めてきた。中国は世界最大の自転車製造・輸出国であり、e-Bikeのサプライチェーンでも圧倒的なコスト競争力と産業としての優位性を持つ。
目論見書によると、2025年1~9月の売上高のうち、97.7%が欧州市場によるもので、米国市場は約2.2%にとどまった。売上の大半を欧州に依存する一方で、欧州連合(EU)は中国製e-Bikeに対し、反ダンピング税および相殺関税を課している。これらの合計税率は最大で80%近くに達しており、TENWAYSはこの関税処置を経営上の主要なリスク要因として挙げている。

TENWAYSのe-Bike
財務面では、売上高は2023年の4803万ユーロ(約89億8200万円)から、25年の6064万ユーロ(約113億4000万円)へ拡大した。粗利益率も継続的に改善しており、23年の25.8%から、25年1~9月には31.8%へ上昇した。
一方、純損失は拡大しており、2023年の465万ユーロ(約8億7000万円)から、25年1~9月には3000万ユーロ(約56億1000万円)へと赤字幅が広がった。ただし、株式報酬などの一時的要因を除いた調整後純損益では、23年の290万ユーロ(約5億4200万円)の赤字から、25年1~9月には124万ユーロ(約2億3200万円)の黒字へ転換しており、本業ベースでの収益力は改善しているといえる。
*1ユーロ=約187円で計算しています。
(36Kr Japan編集部)