「スマート化の後半戦はチップ」——BYD、中国初の4nm自動運転チップを量産 L3/L4対応

中国電気自動車(EV)大手の比亜迪(BYD)は5月28日、深圳本社でスマート化戦略発表会を開催し、自社開発の自動運転チップ「璇璣A3(Xuanji A3)」を発表した。BYDによると、中国初の4ナノメートル(nm)プロセスを採用した車載グレードの自動運転チップで、すでに量産を開始しており、自動運転レベル3(L3)およびレベル4(L4)に対応する。

璇璣A3は3コアのNPUを内蔵し、Transformerアーキテクチャ採用の大規模AIモデルに対応する。16コアCPUを制御中枢とし、DDRメモリー帯域幅は273GB/s。車載機能の安全規格の最高レベルであるASIL-Dにも対応する。3基のチップを搭載した場合、車両全体の演算性能は2100TOPSを超え、同クラス製品と比べて単位演算当たりの消費電力を約20%低減できる。さらに、自社開発アルゴリズムとの組み合わせにより、演算資源の利用効率を2倍に高められるという。

同社の王伝福会長は「電動化の前半戦はバッテリー、スマート化の後半戦はチップだ」と述べた。BYDは独自開発チップの投入により、「外部調達したチップと共同開発アルゴリズム」の体制から、「自社開発チップと自社開発アルゴリズム」を組み合わせたソフト・ハード一体体制への転換を目指している。

一方で、璇璣アーキテクチャー2.0は他社製チップとの互換性も維持しており、今後もNVIDIAや地平線機器人(ホライズン・ロボティクス)」などの外部調達ソリューションと璇璣A3が長期的に併用する見通しだ。

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注目されるのは、BYDの自社ウエハー工場が主にパワー半導体など成熟プロセス向けである点だ。璇璣A3のような4nmの先端プロセスについては、どの企業が製造を受託しているか公表されていない。業界では、台湾積体電路製造(TSMC)やサムスン電子などのファウンドリーが製造を担っていると見られる。

(36Kr Japan編集部)

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