病理細胞に基づく癌診断、AI + デジタル病理分析会社「迪英加(Tianyancha)」はAラウンドで数千万人民元の資金調達を受ける
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情報によると、AI デジタル病理分析会社迪英加(Tianyancha)は、Aラウンドで数千万人民元の資金調達を完了したと発表した。 資本の内訳は主として君联キャピタル(LegendCapital)、金闔キャピタル(金域医学関連協会基金)と IDGキャピタルにより共同投資され、将門創投、ボルシェビキ基金が引き続き追随したという。 創業者の楊林氏によると、今回の資金調達は主に同社の4つの製品ラインの改善、及び迪英加杭州・上海・アメリカにおける研究院の設立、そして海外市場開拓に使われる。
迪英加に関しては36Krで紹介したことがあり、この会社はがんの診断や級別判定に用いるデジタル病理画像解析機械の提供に重きを置いている。
自社開発のハイスループット顕微鏡画像と処理技術及び大規模なデジタル病理画像ライ ブラリをベースに、病理学的相互接続とインテリジェンス病理(ハードウェア+ソフトウェア)と2つのシステムを構築し、遠隔病理画像解析と総合アナログAI病理診断、関連して細胞病理、組織病理、分子病理および免疫組織化を用いた病理診断を提供している。さらに「病理惑星」と呼ばれる製品は、科学研究および臨床使用に用いられた多数のデジタル病理 画像を提供することができる。 楊林氏は、これらの4つの製品は、デジタル病理学業界のあらゆるニーズに対応できると述べている。
さらに、楊林氏によると、そのハイスループット高速分析システムは、5秒で1億画素の全フィールドの病理スキャン画像を処理でき、細胞検出精度は99%まで達している。
病理細胞分析は、今までずっとがん診断の「ゴールドスタンダード」として、医療業界において認識されている。 多くの患者の臨床診断は、様々な腫瘍疾患の発生部位、良性悪性、病期分類、病気の種類などを含む細胞形態学および組織病理学的検査を受けてから、最終確認をされる必要がある。それによって臨床上正しい治療計画を決断し、その後に診断をデータに基づき提供する。
病理専門医の実際の読影においては、原始病理細胞の画像サイズが大きいのに対して 腫瘍細胞群のサイズは非常に小さく、各病理細胞を慎重に分析し数値化する時間がほと んどない。 例えば、生体組織診断を行う場合、病理専門医は通常、数十枚の病理画像を見直さないと患者が病気を患ってるかどうかを判断できない。それぞれの画像は 2000万画素を超え、情報量が極めて多いにもかかわらず、わずかな画像しか病変領域に関連していない。 病理専門医は病理細胞を判読するのにいつも多くの時間を費やさなければならない。
それに対して、現在国内の病理専門医も極めて不足している。 公開された統計によると、2015年に全国に登録されている病理専門医は11,000人を超えている。 そのうち病理専門医の7割が三級レベルの病院に集中しており、一か所に平均3.63名の病理学者が配属されいる。ところで、二級病院と二級レベル以下の病院が合わせて2万を超えているにもかかわらず、一か所に平均0.12名の病理専門医しか配属されていない。政府機関の衛生部が定めた病床の100床に対して病理専門医を1〜2名配置する標準規定とはかけ離れている。病理診断分野において、市場における需要と供給のバランスが大きく偏っており、短期的に変化させることは困難だと言えるだろう。
腫瘍の疾病率及び死亡率の増加に伴い、病理科は臨床上における迅速、正確、標的、および予測性を持った病理診断のニーズを満たすには莫大な課題に直面している。そこで、AIの出現は問題解決に希望を抱かせている。AIは関心領域を自動的に分析、区分、検出し、病変領域の変動の程度を定量的に行うことで、医師が繰り返す機械的な作業を分担でき、業務の効率を向上させるのに役立つ。
迪英加が取り組もうとしているのはまさにこの分野である。その自動検出とセ グメンテーションイメージアルゴリズムに基づいたハイスループット解析システムは、 全視野画像を直接判読し、アルゴリズムによって発見された腫瘍領域に焦点を当てて診断効率を向上させる。子宮頸部の画像を例えると、5秒以内に大量の陰性細胞を自動的に除外することができ、システム判読における感度は100%、特異度は95%以上である。
従来のディープランニングアルゴリズムを使用して腫瘍領域を予測するプロジェクトのほとんどは、ただ各細胞を大量に小さなブロックに切断し、単一のブロックが腫瘍領域であるかどうかを予測するものだ。しかし、単一のブロックでしか判断できず、それ以外の状態がわからないという事実が測定精度に影響を与え、結果として生じた陽性の誤検知は非常に目立ったものになっている。
もちろん、医療においてAIの応用における重要な課題は、品質の高いデータを持続的に取得できるかにある。 楊林氏は、これまでにこの商品が国内外で50以上の病院に置かれ、細胞に関するデータが15万症例以上蓄積され、20種類以上の癌の情報を有していることを明らかにした。また、病理学的データは追跡が困難であり、患者のプライバシーが漏洩する問題がなく、大きな画像や遺伝子データと比べて、安全面とデータ取得にかなり有利な点が多いとも述べている。
ビジネスモデルに関して、楊林は迪英加が主に「ソフトウェア+ハードウェア」の組み合わせを用いて、国内外市場同時に目を向けると語った。一つ目は、病院や製薬会社、第三者検査機関へソフトウェアを販売し(全体的)なソリューション提案をすることである。 二つ目は、自社開発したポータブルスキャナー(ソフトウェアキャリアとするため)、及び国内メーカーと提携し製作したハイスループットスキャン装置を販売することである。
投資ロジックについて、君联キャピタル(LegendCapital)のディレクターである杨轶(ヤンイー)氏によるとまず、迪英加のチームは科学研究や商業資源においては十分に蓄積があるし、中国ではヨーロッパやアメリカの基準を用いて立ち上げた。また、ポータブルハードウェア+ソフトウェアの結びついたモデルがコスト管理と商業化に有利で、閉鎖ループ(フィードバック)式のサプライチェーンも形成しやすい。そして最終的には、君联、金闔、IDG の産業資源も、迪英加とのシナジー効果が発揮され、各製品ラインの商業化に落ち着く。金闔キャピタルの責任者の王智飛氏はこう語る。金域医学が業務において巨大なビジネスネットワークを持ち、数えきれない病理データベースを処理する必要があるので、今後は迪英加と業務上提携する事ができる。IDGキャピタルのパートナーである牛奎光氏は、病理という領域がAIの補助分析には非常に適していて、迪英加の事業が世界市場をカバーしていることで、大きな発展可能性を秘めていると考えている。