時価総額270億米ドルから211億米ドルまで下落した拼多多の価値はいくらか?
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「偽物」騒ぎにあった拼多多(ピンドォドォ)、株価にも一定の収縮が現れた――上場初日の拼多多株価は40%急騰したが、その後すぐに下落、8月3日現在で累計28.6%に落ち込み、相場が一度、発行価格19米ドルを割った。

拼多多株価の流れ
拼多多の時価総額も272.5億米ドルから211億米ドルに下落した。拼多多の流通株は資本総額の半分を占める為、「ジェットコースター」のような時価変動は見られない。
急成長を遂げながらも損失という立場にある拼多多を如何に評価するべきか?拼多多と最も似通った基準の対象は淘宝(Taobao)であるが、アリババグループ全体から見ると、アリババは中核であるEコマース事業から派生したアントフィナンシャル(Ant Financial)、ルーキーネットワーク(Rookie Network)、アリババクラウド(Alibaba Cloud)などに基づいている為、アリババPEは高評価なのである。拼多多はまだ初期段階でもあることから、アリババに相対し時価下げを引き起こしている。例えば京東と比べると、京東は自営モデルである為、物流とサプライチェーン両方面に資金を投入しているが拼多多にはこういった形はない。
拼多多現時点ではP/GMV評価法を適用
拼多多はGMV中核駆動の損失初期段階である為(PE法は不適用、PS法では初期の急成長の優位性は評価として反映されない)、且つソーシャルプラットホームではないので(ソーシャルプラットホームはARPU法評価)、P/GMVの相対評価法が比較的適切なのだ。
アリババ
アリババの時価総額は現在4,765億米ドルで、天風証券が中核のEコマース事業の評価を大まかに見積もった結果:アントフィナンシャル、最新評価1,500億米ドル33%持株比率で約500米ドル。アリババクラウド、業界常用の10-13倍PS評価で約350億米ドル。デジタルメディアエンターテインメント事業2018財政年度収入196億元、これはシングルユーザー価値に基づく。愛奇芸(iQIYI)前財政年PSを参考に約260億米ドルを算出。斬新なビジネスでは、ルーキー(Rookie Network)への融資評価1,350億米ドル、アリババ持株51%で約100億米ドル、新たな小売り(餓了么(ele.me)、盒馬、大潤発⦅RT-MART⦆を含む)の簡単な見積もりで200億米ドルとなる。
上述の業務価値を除いて、アリババの中核Eコマース事業評価は約3,355億米ドル、2018財政年度(アリババの財政年度は通常年度と異なる)総合GMVは4.8万億、2019財政年度にはGMVが6万億を超える予測。この計算でいくと、P/GMV=0.38(為替レート6.8元/ドル)となる。
アリババが米国市場に進出した当初、上場初日の時価総額は2,314.39億米ドルで、2014年GMVは2.44万億人民元。よって上場時P/GMV=0.59(為替レート6.25元/ドル)となる。
京東(ジンドン)
京東の時価総額は現在518億米ドル、2017年GMVは1.3万億人民元で、2018年Q1で31%の成長に基づくと、2018年全体での30%増長が1.7万億に達し、すなわちP/GMV=0.21(為替レート6.8元/ドル)と天風証券は見積もる。
京東は2014年上場時、時価総額260億米ドルで、2014年京東GMVは2,602億人民元、P/GMV=0.62に相当する。
拼多多
拼多多の2017年と2018年Q1のGMVはそれぞれ1,424億元、662億元で、2018年Q1のGMV成長を基に天風証券が行った予測では、2018年全体のGMVは4,000億人民元である。例えば、京東上場当初の0.62P/GMVを参考にすると、拼多多の価値は2,480億人民元(364億米ドル)となる。
京東2018Eの時価(0.21P/GMV)を指標とすると、拼多多の評価は840億人民元(123.5億米ドル)となる。
では、アリババの上場初期の状況を参照し、0.59P/GMVとして計算すると、拼多多評価は2,360億人民元(347億米ドル)となる。アリババ2019E財政年度、中核Eコマース事業の0.38P/GMVとして計算すると、拼多多評価は1,520億人民元(223億米ドル)となる。
しかし、アリババと京東上場当初の時価で拼多多の今の時価を予測すると、明らかに高すぎることが分かる。拼多多が第二のアリババもしくは京東と成り得る期待がここに秘められているが、Eコマース市場はもはやアリババや京東が上場した当初とは異なり、今は一面レッドオーシャン、競争が激しい市場となり、且つアリババや京東は金融、クラウドコンピューティング、物流など確実で空間市場を想像できる事業への支援を始めている。このような状況下では一定の評価割引を与える必要があるのだ。

*割引率は30%-50%の間が合理的だと考える
その他、天風証券が考えるP/GMV評価の背後にある仮説は以下の通り:
・企業の将来のGMVは依然として早い成長を保持し、尚、この成長は企業が更に高い市場地位を勝ち取る手助けになること
・企業の将来のGMVは利益の転化率上昇を持続させ、転化率の成長度合がGMVの成長よりも高いこと
・企業は将来GMV成長を頼りに利益を得る形が実現できること
京東上場時の評価背景には中国アマゾン的イメージがあったが、目論見書の中で今の拼多多自身が掲げたラベルは中国の「コストコ」+「ディズニーランド」だが、マーケティングがコストコやディスニーランドのPE評価で考慮されるのを望まないため、期待値は「第二の淘宝」というところだろう。
成長期に市場はインターネット企業に対して、PS或いはP/GMVでの評価を進んで行ってきたが、一旦高成長期が過ぎると市場は企業が利益の実現、実現の規模に更なる関心を置き、そこからPE評価を採用した。つまり、上述した内容にこれらが含まれる傾向の下で、企業の将来の評価は最終的に合理的なPE区間に収束した。
カギは空間市場を巡る競争への向上が打開できるかどうか
拼多多の商業モデルは、アリババの様にすでに自営からプラットホームへと転向した。2016年の拼多多オンライン当初は自営が主で、商品の販売価格差で利益を得ていた。ところが、2017年Q1後きっぱりと自営を止め、徐々にオンライン販売サービス(キーワード広告、ディスプレイ広告等を含む)を主な収入源としていき、比較的低いプラットホーム取引手数料(0.6%)を収得していた。2016年自営商品収入が90%を占めていたのに対し、2017年Q1にはプラットホーム取引手数料の収入が92%を占めるようになった。今ではオンライン販売収入の占める割合が絶えず上昇し、2017年の69%から2018年Q1の80%まで達し、収入増加の重要な駆動力となった。
プラットホームモデルは事業者の資金を占用できるためキャッシュフローが良好になる。2018年Q1、拼多多の現金及び現金等貨物は86.3億元、限定的(銀行保証金など)現金が80.6億元、合計166.9億元、買掛金85.9億元である。
拼多多の経営性キャッシュフローにおいて、2017年キャッシュフロー純額は3.15億元、2018年Q1では6.29億元で、どちらもポジティブであり、中でも特に貢献したのは商業債務(payables to merchants)と保証金(merchant deposits)である。利益を受けたのは取引額と事業者数の急速な増加で、2017年にこの2項目が87.22億元と15.59億元のキャッシュフローをもたらし、拼多多に「金のベール(強力な武器)」を与えた。
プラットホーム型Eコマースにとっての利益モデルは手数料と広告であり、「プラットホーム税」とあだ名されている。現在、プラットホーム型に位置する拼多多は過多な手数料は取っておらず、第三者が支払う取引に対し0.6%の手数料を受け取っている。
わずか0.6%の手数料だけに頼るのは明らかに無理があり、拼多多が長期発展を考慮するうえで必要なのが収益化率を引き上げることなのだ。収益化率(take rate= net revenue/GMV)はプラットホーム型Eコマースを考える上での中核指標なのである。
方正証券の計算では、拼多多2017年と2018年Q1の収益化率はそれぞれ1.2%と2.1%である。拼多多プラットホーム規則に従うと、事業者が受け取る取引額の0.6%を第三者が支払うシステムのサービス料としており、別料金控除ポイントではなく(天猫⦅TMALL⦆と京東は手数料2-5%)、その為手数料とGMVの比率は約0.4%を保ち、収益化率引き上げの0.9%は主に広告収入の増加によるものだ。もしもGMVの統計基準の差異を考慮しなければ、拼多多2.1%の収益化率とアリババ3.7%、京東5.6%との間には依然として一定の差がある。

アリババ、京東の3%以上の収益化率はシングルユーザーの比較的高い消費金額に基づき、つまり事業者による儲け効果が強い事を意味し、事業者も更に高い「プラットホーム税」を負担することが出来る。この方面で拼多多は活発なシングルユーザーの年間売上高が577元(2017年)と、アリババの8,696元や京東の4,418元には遠く及ばない。拼多多が販売する製品は価格が低くめで、事業者の多くは拼多多をクリアランス販売のプラットホームとみており、売上総利益率自体が低い為、拼多多の「プラットホーム税」がアリババより低い時のみ注目を集める。
もし、拼多多が向かう空間市場の競争が打開されなければ、3%(更に低い場合もある)が拼多多take rateの上限となり、この状況になった場合、P/GMV評価方式では中長期において投資者を説得するのは難しくなる。なぜなら長期継続成長や、業界専門家の地位と利益の実現を保持出来るかどうか未知数だからだ。
その他、拼多多が近頃起こした「偽物」騒ぎで、上海市工商局が調査に介入、拼多多がいち早く偽物問題を解決するよう圧力をかけた。それでも多くの人々が拼多多を良く思う部分は、拼多多が当時の淘宝である点だと思う。しかもGMV成長は、当時の淘宝よりも著しいのだ。ただし、Eコマース事業が現在どの市場環境でもすでに大きな変化がある為、拼多多に与えられた改善のための時間枠は縮小する一方だ。その為、ユーザーの定着率と収益化率を引き上げること、どれも巨大な挑戦である。