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中国のオンライン英語教育サービス「VIPKID」が60億ドル(約6500億円)の評価額で4~5億ドル(約435~544億円)を調達しようとしているとテックニュースサイト「The Information」が報じた。VIPKIDは出資者に対して2022年までに黒字転換できると説明しているという。
これに対してVIPKID側は「ノーコメント」としているが、関係筋によると、2021年度中に有料コースの受講生が300万人に達し、同社は黒字に転換するとのこと。
VIPKIDは昨年6月にシリーズD+で5億ドル(約544億円)を調達している。出資者は
「Coatue Management」、「騰訊産業共贏基金(Tencent Industry Win-Win Fund)」、「セコイア・キャピタル(紅杉資本)」、「雲鋒基金(Yunfeng Capital)」で、資金調達後の評価額は35億ドル(約3800億円)だった。今回のニュースが事実なら、企業評価額が約2倍になったことになる。
The Informationのデータによると、2018年3月期に、VIPKIDの売上高は前年度の3億7600万元(約60億円)から大幅増の22億元(約355億円)となった。ただし、赤字も拡大している。
オンライン教育市場では赤字を抱えている企業が大部分だが、新しい分野だけに、このビジネスモデルが継続可能かどうかに注目する必要がある。実際、資金調達の冬と言われた2018年にも、多くのオンライン教育企業が誕生した。K12(幼稚園年長から高校までの13年間)向け教育の「猿輔導(Yuanfudao)」やマンツーマン教育の「掌門1対1(Zhangmen)」は、ここ数カ月で新ラウンドの資金調達を完了している。投資が冷え込む中、教育業界では資金調達に成功している企業が少なくない。
2013年設立のVIPKIDは、北米圏出身のネイティブ講師によるマンツーマン授業を特色とする、世界最大のオンライン教育サービスだ。VIPKIDの公式データでは、北米圏のネイティブ講師は6万人以上、有料コースの受講生は50万人以上いるという。またVIPKIDにはオンライン中国語学習プラットフォーム「Lingo Bus」や4人制クラス「SayABC」などもあり、0歳から18歳まで幅広くカバーしたカリキュラムをそろえている。
中国オンライン教育の市場規模は、2022年には約790億ドル(約8兆6000万円)に達すると見込まれており、2018年に1億4400万人がオンラインレッスンを受講したというデータもある。オンライン教育市場は、依然として大きな発展の可能性を秘めている。
(翻訳・畠中裕子)
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