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中国ネット検索最大手の百度(バイドゥ)が2月28日に発表した2023年12月期通期決算は、売上高が前期比9%増の1346億元(約2兆8000億円)、Non-GAAPベースの純利益は39%増の287億元(約6000億円)となった。うち、23年10〜12月期の売上高は前年同期比6%増の350億元(約7400億円)、non-GAAPベースの純利益は44%増の77億5500万元(約1600億円)だった。
決算報告書には、生成AIサービス「文心一言(ERNIE Bot)」など大規模言語モデル(LLM)関連の売上高が初めて披露され、AIがバイドゥの今期の成長に大きく貢献したことが明らかになった。
法人向けLLM事業はここ1年で急速に実用化を進め、目覚ましい成果を上げた。クラウドサービス「百度智能雲(Baidu AI Cloud)」や自動運転など非オンラインマーケティング事業は、23年10~12月期の売上高が前年同期比6%増の83億元(約1700億円)となり、7~9月期の69億元(約1400億円)と比べても大幅に増加した。
バイドゥは現在、サムスンやHonor(栄耀 )などのスマートフォンメーカーや、長安汽車(Changan Automobile)などの自動車メーカーと提携し、独自のLLM「「文心大模型」を用いたアプリケーションの開発を進めている。
とはいえ、AIを利用して消費者向け市場で爆発的な成長を実現するには、依然として課題が残る。バイドゥは以前、文心大模型で再構築した広告システムは同社に数億元(数十億円超)の増収をもたらすとの見通しを示していた。しかし、23年10~12月期のオンラインマーケティング事業の売上高は192億円(約4000億円)で、前期および前々期をやや下回った。
バイドゥのアプリのMAU(月間アクティブユーザー数)は、2023年12月末時点で6億6700万人に達したが、23年6月の6億7700万人からはやや減少した。
傘下の自動運転タクシー(ロボタクシー)配車サービス「蘿蔔快跑(Apollo Go)」は、24年1月2日時点で一般ユーザー向けに累計500万件以上のサービスを提供。世界最大の自動運転タクシー配車サービスとしての地位を盤石にしている。
*2024年3月3日のレート(1元=約21円)で計算しています。
(36Kr Japan編集部)
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