「中国のスピード」に挑む明治 新製品と現地化で攻勢

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日本の食品大手、明治が中国で堅調な発展を遂げている。消費者のニーズに応える製品を導入し、現地の開発人材も積極的に育成。「中国のスピード」に即した研究開発体制の構築により、戦略的な市場深耕を進める。

中国事業を統括する明治(中国)投資の長森克史総経理は「海外事業は明治グループの成長の柱であり、中国市場はその中核事業だ」と強調する。昨年には上海の松江エリアに新たなアイスクリーム工場を開業した。投資額は6億5000万元(約140億円)。明治の中国でのアイスクリーム生産能力は2倍に拡大した。

「明治の中国市場への投資拡大は、市場の潜在力への信頼と政策の確実性に基づいた判断だ」。中国政府が継続的に打ち出している外資企業の事業環境改善も明治の中国展開を後押ししているという。「現地開発、現地生産、現地人材の強化を進め、高付加価値と技術革新の掛け合わせで中国の消費者の食習慣をこれからもリードしていく」と長森氏は意欲をのぞかせる。

取り組みの一つとして挙げたのがクリーム製品の現地化だ。中国で出回っているクリームの多くが輸入された常温クリームであることに注目。中国でチルドクリームを現地生産することで、高品質でおいしいクリームの安定供給を実現した。成熟したコールドチェーン物流を通じ、急成長しているミルクティー店やパン屋、ケーキ店などへの供給を拡大している。

明治は上海に製品開発センターを構え、中国で新製品を売り出すスピードを加速させている。「中国市場の変化は速く、日本のスピードでは追いつかない」と長森氏。将来的には新製品を中国市場で世界に先駆けて発表することも計画する。「中国市場が明治にとって新製品開発のエンジンになり、消費トレンドを見極める最前線になることを期待している」【新華社上海】

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