BYD、2026年1〜3月期は大幅減益 国内競争激化も海外販売が収益を下支え
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中国の電気自動車(EV)大手 BYD(比亜迪)はこのほど、2026年1〜3月期決算を発表した。中国国内での価格競争の激化と成長鈍化を受け、売上高・利益ともに減少した。
同期の売上高は前年同期比11.8%減少の1502億2500万元(約3兆5000億円)だった。減収に伴い利益も落ち込み、親会社株主に帰属する純利益は前年同期比55.4%減の40億8500万元(約940億円)で、調整後の純利益も同49.2%減の41億4800万元(約950億円)となった。
背景には、中国国内の新エネルギー車(NEV)市場の伸びが1桁台に減速し、熾烈なシェア争いによる単価下落が続いている現状がある。一方で、海外事業は好調を維持しており、1〜3月期の新車販売台数は約70万5000台で、このうち海外販売は前年同期比55%増の約32万台に達した。全体に占める海外比率は45%近くまで上昇し、新たな成長エンジンとして存在感を高めている。欧州や東南アジア、中南米、中東など複数地域に分散した展開は、政策や需要変動のリスクを抑制する効果もあり、収益構造の安定化に寄与している。こうした構造変化により、売上総利益率は18.8%と前期比で改善し、直近1年で最高水準となった。
収益が圧迫される中でも、BYDは将来を見据えた研究開発(R&D)への巨額投資を継続している。1〜3月期の研究開発費は113億元(約2600億円)に上り、四半期純利益を大幅に上回った。技術面では、世界最速水準の充電速度を誇る「第2世代ブレードバッテリー」や「FLASH Charging(閃充)」技術の量産化を進めるとともに、充電インフラの整備も加速している。2026年末までに急速充電ステーションを2万カ所まで拡大する計画だ。
中国EV市場が減速するなか、BYDは海外展開と技術投資を軸に競争力の維持・強化を図る構えだが、高コスト構造が続く中で収益力の回復が今後の課題となる。
※1元=約23円で計算しています。
(36Kr Japan編集部)