EV検証からフィジカルAI基盤へ Tsing Standard、1カ月で2度目の資金調達

中国でエンボディドAI・フィジカルAIへの投資が過熱するなか、車載検証畑から転身を図るスタートアップにも資金が集まり始めている。清華大学発の「清研精准(Tsing Standard)」はこのほど、シリーズB3で数億元(数十億円)規模の資金を調達した。本ラウンドは北京市緑色能源和低碳産業投資基金と北汽産投(BAIC Capital)が主導し、裕隆集団(Yulon Group)も参加した。

6月5日のシリーズB2での資金調達に続き、同社は1カ月以内に2度の資金調達を完了したことになる。今回調達した資金は主に、データ収集センターの建設、マルチモーダルデータ収集装置の研究開発と大規模展開、およびコンピューティング能力の調達とモデル学習インフラの構築に充てられる。

2018年に設立された清研精準は、設立当初は新エネルギー車(NEV)分野の工業用試験・検証企業と位置付けられていた。同社の製品はすでに中国国内の100社以上の自動車メーカーや車載電池、エネルギー貯蔵企業のコアサプライチェーンで導入されており、世界30カ国以上で展開している。

同社は近ごろ、戦略転換の方向性として、工業用試験・検証企業から「フィジカルAI(現実世界の動きを認識して最適な行動を起こす人工知能) データインフラおよび世界モデルプラットフォーム」へのアップグレードを明確にした。ロボット本体は製造せず、現実の物理世界とAIモデルを結びつけるエンジニアリング基盤を構築し、エンボディドAI(身体性を持つ人工知能)の実用化に向けて、実際の作業現場でのデータ収集、シミュレーション検証、および閉ループ型の反復改善能力を提供する。

清研精准は、新エネルギー領域におけるフィジカルAIのテスト・検証分野で、一貫した技術体系を構築しているという。データ収集からセンサー同期、シミュレーション、自動テスト、不具合の特定、品質追跡、評価に至る主要工程を幅広くカバー。さらに、多種多様な車種やバッテリーシステム、各種走行条件、生産ライン環境に応じた豊富な運用実績とノウハウを蓄積している。

BYDやCATLなど取引先50社超に拡大。EV検査「清研精准」が資金調達、商用車領域も強化

*1元=約24円で計算しています。

(36Kr Japan編集部)

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