中国製DRAM、サムスン超えの強気価格 アップルの値下げ要求、長鑫存儲が拒否か
韓国メディア「Digital Daily」はこのほど、米アップルが中国のDRAMメーカー長鑫存儲(CXMT)を新たな調達先として検討しているものの、価格交渉が難航していると報じた。次世代iPhoneなどに搭載するLPDDR5XモバイルDRAMの調達価格を巡り、アップルは値下げを求めたが、長鑫存儲は応じなかったという。報道によると、長鑫存儲は韓国のサムスン電子やSKハイニックスと同水準、あるいはそれ以上の価格を提示している。
Digital Dailyは、長鑫存儲の生産能力が華為技術(ファーウェイ)や小米(シャオミ)など中国メーカーとの長期契約でほぼ押さえられており、アップルからの受注を獲得するために価格を引き下げる必要性が小さいと分析している。
一方、サムスン電子とSKハイニックスはHBM4やLPCAMM2、エンタープライズ向けSSDなど、AI向け高付加価値メモリーへの生産シフトを進めている。その結果、汎用DRAMの供給は引き締まり、価格上昇が続いており、長鑫存儲の価格交渉力を支える要因になっているとの見方もある。
生産面では、長鑫存儲は合肥市と北京市にある3つの12インチウエハー工場で、月産28万~30万枚規模の能力を持つ。稼働率は95%を超え、年末までに月産35万枚規模への到達を目指す見通しだ。実現すれば、米マイクロンの月産能力約38万5000枚に迫る水準となる。
親会社の長鑫科技集団(CXMT Corporation)は7月27日に上海証券取引所科創板へ上場した。初日の株価は公開価格比465.82%高の49元(約1100円)で取引を終え、時価総額は3兆2800億元(約75兆円)に達し、A株市場で最大となった。
2026年1~3月期の売上高は前年同期比719.13%増の508億元(約1兆1700億円)。純利益は247億6200万元(約5700億円)に達し、前年同期の15億5900万元(約360億円)の赤字から黒字転換を果たした。26年1~6月期の業績見通しについては、売上高が612.53%~677.31%増の1100億~1200億元(約2兆5000億~2兆8000億円)、純利益が500億~570億元(約1兆2000億~1兆3000億円)に達すると見込んでいる。業績の急拡大は世界のDRAM価格が25年7~12月期以降大幅な上昇を続けていることが主な要因だ。分析では、資本市場への上場を果たしたことで、長鑫存儲の価格交渉力は今後さらに高まる可能性があると見ている。
*1元=約23円で計算しています。
(36Kr Japan編集部)