ユニクロ、中国・京東物流と世界物流網を強化 AI・ロボットも活用
中国EC大手、京東集団(JDドットコム)傘下の物流会社「京東物流(JD Logistics)」は8月9日、ユニクロを展開するファーストリテイリングと戦略的提携を結んだ。両社は、オムニチャネルでのECフルフィルメント、グローバル物流ネットワークの高度化、物流のデジタル化と人工知能(AI)の活用、物流自動化・ロボット技術、環境負荷低減などの分野で協力する。
今回の提携では、ユニクロ(UNIQLO)、ジーユー(GU)、セオリー(Theory)などファーストリテイリング傘下の複数ブランドを対象に、海外配送体制を構築する。対象地域はアジア、北米、欧州、中東など。サプライチェーンの可視化をはじめとするデジタル技術を活用し、実店舗とECチャネルの在庫配置を最適化することで、グローバルでの配送効率向上や国際輸送時間の短縮を目指す。
京東物流は、2007年に京東集団の物流部門としてスタートした。中国国内で長年にわたり、倉庫の自動化やラストワンマイル配送、統合型サプライチェーンの運営ノウハウを蓄積してきた。近年はこうした物流インフラや技術を海外にも展開しており、顧客層も京東集団の自社事業や中国企業の海外進出支援から、グローバルブランドへと広がりつつある。
現在は世界25カ国・地域に約200カ所の海外倉庫、保税倉庫、直送倉庫を展開し、日本と韓国でも複数の海外倉庫を運営している。24年には千葉県浦安市で「日本東京1号倉庫」を稼働。京東物流にとって日本初の自社運営型海外倉庫で、北東アジアでの物流ネットワーク強化の重要拠点となっている。

一方、ファーストリテイリングの26年8月期第3四半期累計(25年9月~26年5月)の売上収益は前年同期比17.1%増の3兆651億円だった。このうち海外ユニクロ事業は25.9%増の1兆8340億円と、グループの成長をけん引する主要な原動力となっている。海外店舗やEC事業の拡大が続くなか、地域をまたいだ在庫配置の最適化やグローバルでのフルフィルメント効率向上の重要性が一段と高まっている。
(36Kr Japan編集部)