「10人に1人がAIで富」 中国富豪ランキング、バイトダンス張一鳴氏が16兆円で首位・DeepSeek梁文鋒氏が初登場で7位
中国の民間調査機関、胡潤研究院がこのほど発表した「2026年胡潤百富榜(中国富豪ランキング)」によると、動画投稿アプリ「抖音(ドウイン)」や海外向けの「TikTok(ティックトック)」を運営するネット大手、字節跳動(バイトダンス)創業者の張一鳴氏が6700億元(約16兆800億円)で2度目のトップとなった。資産額は過去最高を更新した。
ミネラルウオーター最大手、農夫山泉の創業者である鍾睒睒氏は4100億元(約9兆8400億円)で2位に後退した。車載電池大手、寧徳時代新能源科技(CATL)の曽毓群董事長は3850億元(約9兆2400億円)で3位だった。
今年は個人資産額50億元(約1200億円)以上でランク入りした企業経営者は1529人で、前年から95人増え、過去最多を更新。資産額の総和は2兆1000億元(約50兆4000億円)増の32兆元(約768兆円)に上った。
人工知能(AI)関連の急伸が目立った。張一鳴氏は、同社開発のAIチャットボット「豆包(Doubao)」などのAI事業が評価額を3兆3000億元(約79兆2000億円)に押し上げ、資産額の増加につながった。生成AI「DeepSeek(ディープシーク)を開発した杭州深度求索人工知能基礎技術の創業者、梁文鋒氏は初ランクインで7位となり、AI向け半導体大手、中科寒武紀科技(カンブリコン)共同創業者の陳天石氏は10位に入った。
胡潤研究院の運営母体、胡潤百富のルパート・フーゲワーフ(中国名:胡潤)董事長は「今年はAIが資産の増加をけん引する最大の要因となり、ランクインした10人に1人はAI分野で資産を築いている」と述べた。
一方で、消費分野が停滞したわけではない。鍾睒睒氏は4100億元(約9兆8400億円)で2位だった。農夫山泉と製薬会社の北京万泰生物薬業を運営する鍾氏。同氏の上位入りは、「14億人の日常必需品と健康消費」の組み合わせが依然として、最強のキャッシュフローの源であることを示した。
過去5年を振り返ると、トップが繰り返し入れ替わっている。2021年は鍾睒睒氏が3900億元(約9兆3600億円)で初めて首位に立ち、22、23年もキープした。24年は張一鳴氏が3500億元(約8兆4000億円)でトップとなったが、25年は鍾氏が5300億元(約12兆7200億円)で返り咲いていた。【新華社北京】