ショート動画プラットフォームTikTok（中国版は「抖音」）を運営するバイトダンス（字節跳動）が、複数の事業に関わる事業部門の組織改革を行った。梁汝波氏が正式にCEOに就任し、組織全体の発展に全面的に責任を負うことになった。

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11月2日、梁CEOは組織構造改革について全社員にメールを送り、事業部門のBU（ビジネスユニット）化を行うこと、ショート動画「抖音（Douyin）」、教育ブランド「大力教育（Dali Education）」、オフィスツール「飛書（FEISHU）」、クラウドプラットフォーム「火山引撃」、ゲームブランド「Nuverse（朝夕光年）」、抖音の海外版「TikTok」の6つの事業群を設立することを発表した。今後、各事業群の責任者は梁CEOの直属になる。

注目すべきは、シャオミから移籍した周受資（Shouzi Chew）氏がCFOを退任し、財務部が梁CEOの直属になった点だ。周氏は今後もTikTokのCEOを務める。

ニュースアプリ「今日頭条（Toutiao）」、動画共有アプリ「西瓜視頻（Xigua Video）」、検索エンジン「頭条検索」、インターネット百科事典「快懂百科」および国内サービスは抖音に組み入れられる。同事業群は国内の情報・サービス関連事業全体の発展を担い、社内で最も強固なキャッシュフローを生み出す。

バイトダンスのスタッフ・デベロップメント（社員の能力向上）部門は一部の機能を職業教育に転換し、大力教育に組み入れられる。同事業群は成人教育、スマートハードウェア、教育機関との提携などを含む生涯教育サービスシステムの構築に力を入れている。オフィスツール「飛書」、EE（企業効率化部門）、EA（企業アプリケーション部門）は飛書に統合され、オフィスコラボレーションとマネジメントのサービスを提供する。

火山引撃は企業向けのクラウドプラットフォームサービスに注力する。Nuverseはゲームの開発とリリースを担当する。TikTokはTikTokプラットフォームの運営と、海外ECのサポートなど関連事業を担当する。今回の組織改革には、バイトダンスで成長が最も著しい事業の1つである国内ECプラットフォーム「抖音電商」は含まれていない。

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今回の組織改革は「密接に関連した事業と組織を一つの事業群に統合し、汎用性の高いプラットフォームによって発展させる」という原則に基づき、複雑化した事業と巨大化したチームという課題に対応することを目指している。

今年5月、バイトダンスの創業者である張一鳴氏は全社員向けのメールで、同氏と梁氏が今年末までにCEO職の引き継ぎを完了させると表明した。今回の組織改革は引き継ぎが予定通り完了したことを意味し、張氏は今後バイトダンスで実務に携わることはない。

公開されているデータによると、バイトダンスは全世界で従業員数が11万人を超え、150の国・地域で事業展開している。張氏は前述のメールで、最新の組織改革は事業上の必要に基づいて行われるものと記し、「使命と創業精神を忘れず、組織の柔軟性と効率を保ち、創造力を高めていく」と述べている。
（翻訳・普洱）

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