テスラ上海工場とオプティマス——量産はまだ先、それでも「決め手」
米電気自動車(EV)大手テスラの上海工場(ギガファクトリー上海)において、人型ロボット(ヒューマノイド)「オプティマス(Optimus)」の量産が開始されたとの情報が中国のネット上で拡散された。しかし、「証券時報」など現地メディアが確認したところ、誤報であることが判明した。
テスラ中国の王昊総裁は4月14日、メディア向けイベントでロボットについて問われ、上海ギガファクトリーは高い量産能力を持ち、将来的に大きな可能性があると述べるにとどまった。「現時点で上海ギガファクトリーでロボットを量産する具体的な計画はない」としている。
上海工場では2019年にEV「モデル3」の量産を開始し、その後第2期工事で生産ラインを拡張して「モデルY」の生産を支えてきた。累計生産台数は2026年初時点で400万台を超え、テスラグローバルでの生産台数の半分以上を占めている。2025年には大型蓄電池の生産も開始し、自動車と蓄電池を軸とする二本柱の製造体制を構築した。
テスラは2026年末までに第3世代となる人型ロボットを発表する予定だ。米カリフォルニア州のフリーモント工場では「モデルS」と「モデルX」の生産ラインを人型ロボット向けに改造しており、最終的に年産100万台規模を計画している。現在、同ロボットはテスラ工場でねじ締めや資材搬送などの基本作業を担っており、今年末までに複雑な組み立てや品質検査など産業レベルの作業の検証を進める。
同社のイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)はこれまでに、人型ロボットの大規模量産には大きな課題があると認めてきた。これに対し、王氏は上海工場が量産化の難題を解く「黄金の鍵(決め手)」と位置づけ、その製造力と革新力に自信を示す。業界関係者は、上海工場が人型ロボットの生産に乗り出せば、中国国内のAIチップ、精密アクチュエーター、センサーなどサプライチェーン全体の底上げにつながり、関連産業の成長が加速すると分析している。
(36Kr Japan編集部)