微信ミニプログラムの削除が可能に、新たなビジネスチャンスに期待

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最近、微信(WeChat)のミニプログラム削除機能がテスト版で公開され、開発者が自分でミニプログラムを削除できるようになった。

テンセントカスタマーサービス(騰訊客服)によると、現在は個人、組織、政府などの開発者アカウントで削除が行えるようになったという。開発者アカウントの本人確認を行った後、アカウントは凍結期間に入り、凍結期間完了後に開発者の確認を経て削除される。削除から2日後に、アカウントと名称の紐付けが解消される。

微信ミニプログラムの名称は重複が許されていない。削除されたミニプログラムの名称には2日間の保護期間が設けられており、保護期間内は別アカウントでその名称を使用することができるのは同一開発者のみだが、2日経過すると、誰でもその名称を申請できるようになる。

一見、地味なアップデートだが、ミニプログラムの開発者にとっては非常に意義のある変更だ。

2017年1月に正式リリースされたミニプログラムは、瞬く間にブームを巻き起こした。当時、真っ先に飛びついた開発者の多くが「1つの開発者アカウントにつき最高5つまで」というミニプログラムの上限に達してしまった。その結果、使用されなくなった「ゾンビ」ミニプログラムが大量に発生した。

これまではミニプログラムを削除したくても、開発者にはサービスを停止するか検索されないようにするしか方法がなく、数の上限や名称の再利用という問題は解決できなかった。今回、削除機能が追加されたことで、新たなミニプログラムを登録することが可能になった。これは、ミニプログラムで起業を目指す開発者にとっては「朗報」だろう。多くのミニプログラムに取り組むことができ、ビジネスチャンスがさらに広がるからだ。

さらに、削除機能によってミニプログラムを巡る市場取引が生まれる可能性もある。商品としての魅力に欠ける初期のミニプログラムでも、その名称を売却することで収益を上げられる。ミニプログラムの開発主体移転の機能と組み合わせれば、ミニプログラムの名称をより市場価値のあるものにすることができる。

ミニプログラムの削除機能が追加されたことで、粗悪品は姿を消し、優れたミニプログラムにますます光が当たるようになるはずだ。これによりミニプログラム全体の品質が向上し、ユーザーは使いやすいミニプログラムをいっそう探しやすくなるだろう。
(翻訳・畠中裕子)

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