世界一のBYD、日本では正念場──2026年、新型PHEV投入で苦境打開

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中国電気自動車(EV)大手の比亜迪(BYD)は1月9日、2026年の事業方針説明会を開催し、同年後半にプラグインハイブリッド車(PHEV)2車種を日本市場に投入する方針を明らかにした。販売するのは、スポーツタイプ多目的車(SUV)「ATTO(アット) 2」とステーションワゴン「SEAL(シール) 6」だ。

純電気自動車(BEV)だけだったラインナップに昨年12月に初のPHEVとしてSUV「SEALION(シーライオン)6」を投入したが、今年もPHEVを2車種追加することで、電動化の選択肢を広げ、日本市場での存在感を高める狙いだ。

日本市場は逆風、補助金制度が重荷に

もっともBYDを取り巻く日本での事業環境は厳しい。日本政府が昨年末に発表したEV購入時の補助金制度を見直し、日本車を優遇する形となり、BYDは相対的な競争力は低下している。例えば、トヨタ自動車の「bZ4X」は補助金が40万円増の130万円となったが、BYDは全車種で増額がないなど苦境に立たされている。

日本での販売会社「BYD Auto Japan」の東福寺厚樹社長は説明会で「2026年は、昨年末設定された新しい政府補助金で、実は大きなハンディキャップをつけられており、大変厳しいスタートになっている」と述べ、巻き返しに手を打っていく考えを示した。

BYD Auto Japanの東福寺厚樹社長

世界一と日本4000台ーー広がるギャップ

BYDは2025年、グローバル市場でEVの販売台数226万台を記録し、テスラを上回った。PHEVを含む新エネ車全体では460万台を販売し、世界首位となった。

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新エネ車の累計生産台数は、2025年12月に1500万台に到達。海外輸出台数は前年比約5割増の105万台と大きく伸びている。一方、日本市場での販売規模は依然として小さい。2025年の国内登録台数は前年比約7割増の3742台、SUV「SEALION 7(シーライオン7)」の販売が寄与し、年間の総受注台数は初めて4000台を超えた。

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日本市場での戦略

BYDの軽EV「RACCO」

BYDは2026年上半期に営業強化と拡販を進め、期待の日本専用の軽EV「RACCO」の特設サイトを2月ごろに開設する予定で、7月ごろの発売を目指している。

2026年後半にはATTO 2を売り出し、さらに年末にはSEAL 6を投入する予定だ。EVとPHEVの両輪で日本市場での認知と販売拡大を目指す。

またATTO 2とSEAL 6はBYDの「スーパーハイブリッド」というシステムを採用しており、電気のみでの走行が可能で、日常の街乗りからアウトドア用途でも使用できる車として展開される。

グローバル市場で世界一となった豊富な車種と技術を背景に、日本メーカー優遇とも言われる政府補助金制度による不利な環境を打破できるのか。BYDは2026年も正念場が続く。

(36Kr Japan編集部)

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