【動画】頭が外れても勝つ⋯中国で「人型ロボット格闘リーグ」、極限環境で性能検証
中国のロボットユニコーン企業「Engine AI(衆擎機器人)」 が主催する「世界人型ロボット自由格闘リーグ(URKL)」の開幕戦が7月16日夜、深圳市「南山文体中心」で開催された。産業応用を目的とした人型ロボット格闘大会は世界初だという。
競技ルールはそれほど複雑ではない。全ての出場チームはEngine AI製の人型ロボット「T800」を使用する。T800は身長173センチメートル・体重約75キログラムと、成人に近い大きさだ。試合は5ラウンド制で、各ラウンドは5分間。各チームは最大5台のロボットを交代で出場させることができ、遠隔操作・自律制御のどちらも認められる。判定方式は米総合格闘技「UFC」を参考にした。合計得点が同じ場合は、KO回数、勝利ラウンド数の順に比較して勝敗が決められる。

大会は世界各国の大学や研究機関、企業を対象に参加者を募集。予選を経て、世界から計32チームが本戦に進出した。優勝賞品は、1000万元(約2億4000万円)相当のゴールドベルト。決勝戦は2026年12月から2027年1月にかけて開催される予定だ。
開幕戦では、白いロボット「白色雄鷹」と黒いロボット「闘牛士」が対戦した。最終第5ラウンドで、白色雄鷹の飛び蹴りが闘牛士の頭部にヒット。闘牛士は頭部が外れた状態でも試合を続行し、最終的にはラウンドの得点で逆転勝利を収めた。
もっとも、この大会の狙いは勝敗ではなく、技術実証にある。Engine AIによると、格闘を極限状態での負荷試験として活用することで、高速移動や衝突、連続的な打撃といった条件下で、運動制御や動的バランス、認識・意思決定、機体構造などを実験室では再現しにくい環境で検証できるという。
今後は関連コードや開発プラットフォームを段階的に公開し、世界中の開発者を呼び込んでアルゴリズムを共同で改良していくという。こうした取り組みを通じて、人型ロボットの実環境での活用を加速させる考えだ。
*1元=約24円で計算しています。
(36Kr Japan編集部)