中国車、国内失速も海外で快走 9月の輸出56%増、輸入は半減
中国汽車工業協会が発表した税関統計によると、9月の中国の完成車輸出台数は前年同月比56.3%増(前月比12.9%増)の118万2000台、輸出額は62.0%増(同13.2%増)の207億5000万ドル(約3兆2800億円)だった。一方、完成車輸入台数は48.7%減(同6.1%減)の2万1000台、輸入額は38.1%減(同11.4%減)の12億6000万ドル(約2000億円)にとどまった。
1~9月の累計では、輸出台数が前年同期比51.9%増の862万8000台、輸出額が54.3%増の1498億6000万ドル(約23兆7000億円)。輸入台数は20.1%減の28万8000台、輸入額は21.9%減の142億5000万ドル(約2兆2500億円)だった。
国内市場低迷、輸出への依存強まる
中国の自動車市場では、国内販売が低迷する一方、輸出が急拡大している。中国汽車工業協会は1~9月の市場を「内冷外熱(国内は冷え込み、海外は好調)」と表現した。
同協会の生産・販売統計によると、9月の国内販売台数は前年同月比26%減の190万4000台だった。一方、輸出台数は61.4%増の105万3000台となった。国内市場での激しい価格競争が続くなか、メーカー各社にとって海外市場の重要性が一段と高まっている。
輸出をけん引するのは新エネルギー車(NEV)だ。9月のNEV輸出は57万1000台と前年同月の2.6倍超に拡大し、輸出全体に占める割合は4カ月連続で5割を超えた。
全国乗用車市場情報連合会(乗連会)の崔東樹秘書長は、輸出拡大の要因として、原油高、中国車の競争力向上、新興国市場の成長などを挙げている。
日本からの輸入減も影響
一方、中国の輸入車市場は2018年以降、長期的な縮小傾向が続いている。2026年は8月に前年同月比51%減、9月も48.7%減と、2カ月連続でほぼ半減した。
崔氏は輸出急減について、最大の輸入元である日本からの輸入が大きく減ったことが主因だと分析している。日本は1~9月の中国の完成車輸入台数の約半分にあたる13万7000台を占めたが、9月単月では7399台にとどまった。ドイツからの輸入も7255台で、日本とドイツの2カ国で当月の輸入全体の約7割を占めた。
高級車への課税強化も影を落とす。2025年7月から、超高級車に対する消費税の課税基準が130万元から90万元に引き下げられ、対象車種は小売段階で10%の消費税が上乗せされている。9月に中国で販売されたマセラティ、ランボルギーニ、フェラーリなど超高級7ブランドの輸入車は、合計でわずか221台だった。
高級輸入車の需要低迷も目立つ。中国政府は2025年7月20日、超高級車に対する消費税の課税基準を、税抜き小売価格130万元から90万元(約2070万円)に引き下げた。対象車種には、小売段階で10%の消費税が追加で課される。9月に中国で販売されたマセラティ、ランボルギーニ、フェラーリなど超高級車7ブランドの合計販売台数は、わずか221台で、前年同月から約半減した。
1~9月の輸出入額と台数から計算すると、輸出車の平均単価は約1万7000ドル、輸入車は約4万9000ドルだった。中国メーカーが幅広い価格帯の車を海外へ大量に輸出する一方、単価の高い輸入車の需要は縮小している。中国の自動車市場では、輸出の拡大と輸入の減少が同時に進んでいる。
*1ドル=約158円、1元=約23円で計算しています。
(36Kr Japan編集部)