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今年に入ってから、中国のシェアサイクル「ofo」は、8件の社内不正に関する調査を行った。うち4案件が司法機関によって受理され、5人が逮捕されており、被害総額は数百万元(約数千万円)に達していることが同社の内部文書から分かった。
情報筋の話では、同社では昨年下半期以降、北京、福州、杭州、南京、寧波などの地域で不正事件が多発しているが、その大半は業務上横領や会社資産の転売などであり、すべての不正事件による被害総額は約1000万元(約1億6000万円)に達しているという。
同社の内部文書によると、2018年10月に同社が定例の資産照合を行ったところ、何十台ものノートパソコンが行方不明になっていることが分かった。この件に関して、同社の資産管理を担当している従業員2人から明確な回答が得られなかった上に、フリマアプリ「閑魚(Xianyu)」で、同社から持ち出された疑いがあるモニター、パソコン、ボイスレコーダーなどが何者かによって販売されていたことも判明した。これらの物品を写した写真の背景とカーペットは同社の内装と非常に似ていたという。
同社のリスク管理部門は証拠を収集した後に、これらの事件を警察に通報した。警察が立件した後、前出の2人の自宅から100点以上に上る同社の備品が発見された。備品は合わせて約24万元(約400万円)相当で、多数のモニター、携帯電話、ノートパソコン、サーバー、カメラ、テレビ、同社の新しい自転車などを含み、警察は転売された商品の行方を追っている。2人は業務上横領の容疑で海淀区検察院により起訴された。
2018年7月、同社は福州で貨物の積み替えのために、約4000台の自転車を福州市閩候県まで移送したが、その3カ月後に巡回中の同社職員が多数の自転車がなくなっていることに気づき、警察に通報した。
その後、職員(当時)の1人が自転車を転売したことを認め、同社に寛大な処置を望んだ。しかし、2019年2月、警察当局は証拠の収集や盗品の査定などを経て容疑者を逮捕した。物価局による査定および減価償却を経た後の盗難車両の価格は、総額200万元(約3200万円)以上だった。
「当社は設立時に、社内不正を『絶対に許さない』という理念を掲げており、問題が見つかった場合、法律に従って厳格に対処していく」と同社の共同創業者は語っている。シェアサイクルはヘビーアセット事業に属し、資産の流出問題が発生しやすいため、社内外で不正の防止を図ることが切実に必要とされており、今後同社は社内外からの通報を生かす体制を設ける予定だという。
昨年の下半期以降、同社の資金繰りに問題が頻発するようになってから、事業縮小、リストラ、移転などが続いており、同社は新たな収入源の開拓と支出の引き締めに励まざるを得なくなっている。正念場を迎えた同社にとって、不正の防止および経済的損失からの回復も資金難を解決するための手段であり、状況は非常に緊迫している。
(翻訳:虎野)
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