NVIDIA依存脱却へ、DeepSeekが独自AIチップを1年前から極秘開発

中国のAI企業DeepSeek(ディープシーク)がこのほど、約1年前から秘密裏に独自のAI半導体開発プロジェクトを立ち上げているという。ロイター通信が関係者の話として報じた。開発の方向性は推論用チップであり、米半導体大手NVIDIA(エヌビディア)への依存度を下げることが狙いと見られる。この報道を受け、NVIDIAの株価は時間外取引で約1.6%下落した。

報道によると、このプロジェクトは現時点ではまだ初期段階にあり、DeepSeekはチップ設計企業、半導体の受託製造企業、メモリサプライヤーなどと接触を進めている。また、社員紹介制度などの非公開ルートを通じてチップエンジニアの採用を進めているが、製造パートナーや試作スケジュールは未定だという。DeepSeekはこれまで主にNVIDIAの「H800」「H100」、ファーウェイの「昇騰(Ascend)」を用いてモデルのトレーニングと推論を行ってきた。

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ある分析では、学習段階に比べ、推論タスクの負荷はより安定しており、特定のモデルに対してハードウエアとソフトウエアの協調最適化を行う余地が大きい。そのため、専用のASIC(特定用途向け半導体集積回路)ソリューションの採用に適していると指摘されている。

独自半導体の開発を急ぐのはDeepSeekだけではない。グーグルが開発した「TPU(機械学習に特化した特定用途向け集積回路)」システムはすでに第8世代へと進化している。アマゾンの自社開発AIチップ「Trainium」は第3世代へと発展している。Anthropicは大規模言語モデル(LLM)「Claude」のトレーニングと実行にTrainiumを大規模に採用しているほか、OpenAIもTrainiumの容量約2GW分の契約を締結している。マイクロソフトは自社開発のAIチップ「Maia」に注力している。これにより、大手AI調達企業は、NVIDIAという単一供給業者への依存を体系的に低減しつつある。

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ただし、自社開発チップは、必ずしもNVIDIAを完全に置き換えることを意味しない。業界では、真の変化は調達関係の再構築にあると広く見られている。大規模なAI企業が「自社開発」という選択肢を持つ限り、最終的にNVIDIAのGPUを購入することになったとしても、価格交渉における主導権は高まるだろう。言い換えれば、DeepSeekが挑むのは必ずしもNVIDIAの市場シェアではなく、長年にわたりCUDA(NVIDIAが提供するGPU専用の並列処理プラットフォーム)エコシステムと供給優位性の上に築かれてきた価格決定権だ。もちろん、CUDAは依然としてNVIDIAにとって最も重要な競争上の障壁であり、短期的にはこのエコシステムの優位性を揺るがすことは難しいだろう。

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(36Kr Japan編集部)

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