中国乳製品大手「伊利集団（Yili Group）」がEC大手「京東集団（JD.com）」と10月22日、戦略的パートナーシップ協定を正式に締結した。両社はAIサプライチェーン実証実験プラットフォームを全国規模で構築するのに加え、乳製品の小売や物流、デジタル技術など多分野で戦略的提携を行い、デジタルトランスフォーメーション（DX）を加速させる。伊利集団のデジタル化に向けた取り組みは以下の通り。

サプライチェーンの上流プロセスでは、グリーンスマート牧場を構築する。スマート牧場管理プラットフォームにより、牧場管理を効率化し、科学データに基づき乳牛の飼育や健康管理を行い、生乳の品質確保を支援する。

中流ではスマート工場を建設する。生産ラインの自動化のほか箱詰めロボット、パレタイジング（荷積み・荷下ろし）ロボット、ストレッチ包装ロボットをスマート化し、シームレスに連携させることで、生産効率を大幅に向上させる。

下流では500万店以上の販売店、10億人規模の消費者、および膨大な数の提携パートナーの情報を統合。「ビッグデータレーダー」プラットフォームの構築により、消費者のニーズを正確に把握し、製品の最適化を続ける。