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中国広西チワン族自治区柳州市に本拠を置く国有自動車メーカー、広西汽車集団の柳東新区基地の生産工場ではこのところ、日本に出荷される軽商用電気自動車(EV)「G050」が次々とラインオフしている。
広西汽車は中国のマイクロカー(ミニカー)改造車メーカー大手で、同社製の特殊車両、ノンロード車、新エネルギー配送車などは国内市場の需要を満たすだけでなく、欧米や日本・韓国、東南アジア諸国連合(ASEAN)などの国や地域にも輸出されている。
同集団は2020年8月、EVの企画・開発などを手がける日本のスタートアップ企業ASFと配送用小型EVの開発と製造で提携することで合意した。ASFが製品の技術仕様と応用シーンの要望を提出し、開発費用を支払い、日本での販売を担当する。広西汽車傘下の柳州五菱新能源汽車がASFのため2人乗り配送用EV G050を開発、製造し、日本に輸出する。
五菱新能源の尹雯プロジェクト副総監は「G050の初回受注分は23年2月、ASFに引き渡した。受注状況から見て、今年は2千台以上が日本に輸出され、大手物流企業に納入される」と説明。同モデルは車内スペースの利用率が高く、日本の小規模企業の短距離貨物輸送や、都市部や農村部で末端配送などの需要に対応できるため、日本市場で歓迎されているとし、今年に入り、製品の受注数は増え続けていると述べた。
尹氏は広西汽車と日本企業の協力形態について、単純な製品輸出から製品の共同開発へ発展し、設計、研究開発、マーケティングにおける日本企業の強みと、中国の新エネルギー車(NEV)産業全サプライチェーン(供給網)における製造の強みを融合させていると分析した。日本の消費者ニーズにさらに応えるため、運転習慣や利用シーンに合わせて設計をカスタマイズしたと紹介。日本の配送員は女性や高齢者も多いため、G050には化粧品ボックスや乗降用手すり、テーブルボードなど細かな設備が施されており、車全体のスペース利用についても日本人の習慣に合わせて設計したという。
業界関係者は、日本と中国は新エネ車を含む自動車分野でそれぞれの優位性があり、協力の余地が広いと指摘。資源と優位性を補完し合うことにより、互恵協力を絶えず深め、国際市場により多くの優れた製品を提供することができるとの認識を示した。(新華社南寧)
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