中国ユニコーン517社に、半年で67社誕生 AIとロボットが主役に

中国の調査会社IT桔子によると、2026年7月1日時点で中国のユニコーン企業は517社となり、その評価額は約2兆3900億ドル(約390兆円)に達した。評価額の構造をみると典型的なピラミッド型で、全体の57.3%が10億~20億ドル(約1600億~3200億円)の評価額帯に集中している。次いで30.8%が20億~50億ドル(約3200億~8000億円)で、50億ドルを超える企業は60社、12%にとどまった。

評価額500億ドル(約8兆円)以上の「スーパーユニコーン」はわずか5社で、ネット大手の字節跳動(バイトダンス)が6000億ドル(約98兆円)、アリババグループ関連金融サービスのアントグループ(螞蟻集団)が877億ドル(約14兆円)、アパレルECのSHEIN(シーイン)が660億ドル(約11兆円)、AI開発のDeepSeekが615億ドル(約10兆円)、ソーシャルECの小紅書(RED)が500億ドル(約8兆円)となり、これら5社の合計評価額は中国ユニコーン企業全体の約36%を占めている。

北京・上海・深圳に集中、杭州はAI拠点として台頭

2026年上半期における新規ユニコーン企業の都市別分布

地域別の分布には依然として偏りがみられ、北京に最多の142社が集中している。以下、上海が98社、深圳が61社と続き、3都市の合計で全体の58.2%を占める。杭州は28社にとどまったものの、DeepSeekなどのスター企業にけん引されて国内AIイノベーションの重要な一大拠点となっている。

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消費者向けITから「ディープテック」へシフト

業種別では、先進製造業が151社(29.2%)でトップ、次いでAI分野が71社(13.7%)、メディカル・ヘルスケア分野が53社(10.3%)となった。また、ロボット関連企業が44社に達し、初めてEC・小売(34社)を上回った。これは、中国のユニコーンが消費者向けITサービスからハードテクノロジー分野へと急速にシフトしている状況を物語っている。

ユニコーンの誕生ペースを見ると、2021年から22年にかけて集中的にピークを迎えたあとは落ち着いた状況が続いた。しかし、26年上半期(1〜6月)に新たに67社が誕生し、半期ベースでは過去5年で最多となった。総評価額は1829億ドル(約30兆円)に達し、新たな成長サイクルが始まったことを示している。

26年上半期に誕生したユニコーンはAIとロボット分野に集中している。67社のうちロボット分野が19社、AI分野が17社に上り、両者を合わせると半数を超え、最大の成長エンジンとなっている。

26年上半期に誕生したユニコーンはAIとロボット分野に集中

ロボット分野は人型ロボットや本体のコア部品、エンボディドAIソフトウエア、ロボットサービスなど多岐にわたり、「自変量機器人(X Square Robot)」、「智平方(AI² Robotics)」、「千尋智能(Spirit AI)」の評価額はいずれも12億ドル(約1900億円)を超えている。

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一方、AI分野は大規模言語モデル(LLM)、マルチモーダル動画生成、AIチップ、コンピューティング基盤、AI製薬などを網羅している。なかでもDeepSeekが約615億ドル(約10兆円)の評価額をつけ、26年上半期に誕生したユニコーンの首位に立った。また、ショート動画サービス大手「快手科技(Kuaishou)」傘下の動画生成AIプラットフォーム「可霊AI(Kling AI)」の評価額は180億ドル(約3兆円)となり、世界の動画生成AI分野で最も評価額の高い企業の1社となった。

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また、AI推論GPUの「曦望(Sunrise)」、AIチップ開発の「奕行智能(EVAS Intelligence)」、AIインフラの「基流科技(InfraWaves)」や「無問芯穹(Infinigence AI)」など、AIチップとコンピューティング関連企業がユニコーンへの仲間入りを果たした。こうした動きは、資本のAIインフラ分野への資金投入強化が継続していることを反映している。

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*1ドル=約162円で計算しています。

(翻訳・36Kr Japan編集部)

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